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背中押し ページ28

「えっ、野球好きなの!?」

「あっ、ちょ、大声で言わないでよ...!!」


Aと話をしていた空月 セナはAの口を慌てて抑える。どうやらセナと一緒に居てグループとなっている女子生徒は全員野球が好きらしく、きっかけを聞いてみればシャオロンが野球が好きだからだとか。あまりにも純粋な理由にAは思わずくすりと笑う。隣の席のシャオロンも耳を澄ませてなんともなさそうにしながら話を聞いていた。


「...でもさ、いい事だよそれ」

「そ、そうかなぁ...」

「あ、昨日のじゃあ試合見た?」

「見た見た!!!もうちょっとだったのに惜しかったやつ...!!」

「Aちゃんも見てるの?」

「私はチーノが見たいって言うから付き添いみたいな感じ。ルールあんまり知らないけどね」


何やかんやで楽しんで見てたかな。
試合の話を振ると、自分に話が返ってくる。上手くやり取りをしているAにシャオロンは1人小賢しいがにくめないものだと1人ため息をついた。途端、肩を掴まれてシャオロンは大きな声を上げた。


「ね、シャオロンくんも昨日の見た?」

「うおっ、ちょ、驚かせんな!」

「あれ?驚かせた?」


ごめんね、と笑うAにシャオロンはむすりと頬を膨らませる。様付けをして慕っていた生徒会に軽々と話しかけるAにセナ達はあわあわと慌てていたが、その様子を見たシャオロンは数秒固まると吹き出すようにして笑った。その笑い声にAは頬を緩ませ、セナ達はぽかんとしている。


「...見たで、昨日の試合。」

「しゃ、シャオロン様も...!!」

「あっあー...その、様付けとが辞めてくれへん?堅苦しいし同い年なのにつける理由が分からへんねん、」

「え、あ、いや、無理ですよそんなの!!!!そんなこと無礼じゃ...!!!」


彼女の純粋な尊敬する気持ちが伝わったのか、シャオロンはぽかんとしたままだ。
彼女たちも突然の呼び方について混乱して話し合っていた。


「大丈夫大丈夫!!シャオロンくんそんな神様みたいな人じゃないから」

「だーれが子供くさいって...あん...?」


あ、シャオロンくんが怒った!
ケラケラと笑うAにシャオロンは怒る気も失せ、ふっと息を吐くと口元を隠して笑う。

不思議な。→←時間は無慈悲で。



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三浦(プロフ) - 凄い良いお話で読んでてうるっときてしまいました…! (2019年4月19日 5時) (レス) id: 49a01b0035 (このIDを非表示/違反報告)
ミズノタニ@wrwrd!煽り組、ら民 - あー、こう言う系好きです。復讐?系 (2019年3月30日 16時) (レス) id: 089aae62ec (このIDを非表示/違反報告)
シュウ - わああ!これ好きです!頑張ってください! (2019年3月30日 12時) (レス) id: d11fb52744 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くるす*
作成日時:2019年3月25日 22時

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