【w。r。w。r。d】こちら、名折れ捜査サーカス団員。 (ページ26)

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休日。ページ26

「あ、このミルクレープ美味しい」

「そりゃよかったな。今回も任務おつかれさん」

Aの独り言にチーノは頬を緩ませて言った。昨日の書類作成もきちんと終わり、郵便で本署の方に送ったためチーノとAの2人に、今回だけはグルッペンとトントン、ショッピもいる任務後のちょっとしたお茶会。

「A変わってへんなあ、昔からミルクレープ好きやったやろ」

トントンの一言にAはへらりと笑う。
多少の不安が残る笑みだったのか、それに気づいたグルッペンは問いかけた。気づかれるとは思わず、唖然としているAに彼は口元に手を当ててクスクスと笑い、気づかないはずがないと優しい視線をむける。

「...あの、その、生徒会役員思いっきり叱っちゃったけどいいのかなって」

「大丈夫だろう。俺の友人はそんなにヤワではないし頭も悪くないからな。きちんと吸収してくれる」

「...ならいいんだけど」

「まぁ、明日学校に来たら分かるで。心配せんでも大丈夫や」

トントンは隣のAの頭をくしゃりとなでた。今まで黙り込んでいたショッピがふと思いついたかのように顔を上げ、Aの目をじっと見る。Aもショッピの視線に気づき、ふとショッピの方を見るとぱちりと目が合った。

「あの、A先輩」

「な、なに...？」

「A先輩、いつまでここに居られるのかなあと思いまして」

「あぁ...あと１週間だよ」

次の依頼、もう入っちゃったから。
ふわりと笑うAに、ショッピは残念そうに笑って次も頑張ってください、とAを応援した。次の依頼と生徒会役員のことが気になり、不安だったAがくすりと明るく笑った。

「...ショッピくん、ほんとに憧れてるんだね」

「当たり前ですよ、先輩が人を助ける姿以上にかっこいいものを見たことがないです」

自信を持って。
ショッピに遠回しにそう言われたのは気の所為ではない。