【w。r。w。r。d】こちら、名折れ捜査サーカス団員。 (ページ24)

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「え、グルッペンさんとA先輩出掛けるんです？俺も行きたいです」

「ショッピくんよくその距離で話聞けたね...？」

「A先輩の声なら分かるので」

「もはや気持ち悪くなってくるんだけど」

「酷いなあ」

けらけらと笑うショッピはAが1番遠い席に座っていた。俺も連絡先ください、とショッピはAに近づき、自分の携帯画面を見せる。しまいかけた携帯を取り出すと、Aもショッピと連絡先を交換してきちんと交換出来ているのを確認する。...はずだった。

「おうおう、何楽しそうに3人だけ交換してんねん。俺も混ぜろや」

「あっ、ちょ、トントン...」

「チーノの監視もせなあかんからな」

「はい...？なんで俺巻き込まれてるんです？」

「A泣かせたら粛清するために決まってるよなあ？」

「...俺そんなことしませんけど」

むすりと拗ねてしまったチーノをケラケラと笑い、トントンは両手に携帯を持って連絡先を交換する。右手に持っていたAの携帯を返すと、確認もせずにそのまま携帯をポケットに入れた。生徒会役員はまだ息を潜めているが、A達は混乱しているだけだと理解しているため何も言わずにわいわいがやがやと話は進んだ。
ふとグルッペンはぴたりと動きを止めると、疑問を口にした。

「...そういえば、Aとチーノって仲いいよな」

「...今更？」

「仲悪かったらこいつの恋人やってませんよ」

「なになに！？チーノの貴重なデレ！？もっかい！もっかい言って！！！録音するから！」

「ちょ、おまっ、その録音機は仕事用やろ！！私情に使うな！！！」

詰め寄るAに、チーノは少し顔を赤くしながら必死に録音機を奪い取ろうとする。しかし、Aもそこまでヤワではない。楽しそうにチーノの腕をすり抜け、録音機を取らせまいと笑いながら腕を動かした。...が、それが原因だったのだろう、バランスを崩し、Aがチーノに抱きついた。

「ほら言わんこっちゃない...」

「ふへ、許してって」

「はぁ...」

ため息をついて前髪をくしゃりと掴むも、しっかりとAの腰に手を回して抱きしめているチーノをトントンがしばいた。

「Aに抱きつくなあああああ！！！！」

「うっわ怖」