【w。r。w。r。d】こちら、名折れ捜査サーカス団員。 (ページ31)

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彼女はらしく。ページ31

トントンと弁当も食べ終え、クラスが違うため途中で別れて教室に戻るとAはシャオロンと目が合った。彼は離す気がないのかじっと見たままで、逸らす訳にもいかずA首をかしげた。

「...あの、さ白瀬さん」

「ん？何かあった？」

「ありがとうな。なんか俺、バカみたいやったわ」

照れているのかへらりと笑う彼の頬は少し赤い気がする。Aは肩を掴むとそのまま前かがみになるほどにシャオロンに勢いよく飛びついた。急なAの行動にシャオロンは声を出して驚く。そんな反応ですらもAはけらけらと笑いながら見ていた。

「シャオロンくん、改まってどうしたの？明日槍でも降るかなあ」

「なっ、ちが、俺はただ純粋に...！！」

「あははっ、知ってる知ってる。そんな改まってお礼言われるようなことしてないし」

もっと気楽にしようよ、遠慮しすぎなんだって。
Aはそう言ってシャオロンに笑いかける。彼はぽかんとしていたが、ゆっくりと頬を緩ませると口元を袖で隠してけらけらと笑い始めた。初めての何かくすぐったくて心地のいい気持ちはシャオロンの心をくすぐる。

「...な、今日の放課後暇？」

「暇だよー。シャオロンくん部活あるんじゃないっけ？」

「今日試合の振替みたいなもんで休みやねん。ゾムもシッマも大先生もおるけど、良かったら遊びに行かへん？」

「...え、」

大丈夫かと気にしていた人物の名前がポンポンと軽々しく出てきてAは困惑する。しかし、彼らは大丈夫なのかと聞いてみれば既に了承されているそうだ。シャオロンは念押しにもう一度と聞いてきていて、Aは笑って答えた。

「じゃあ、お邪魔しよっかな」

「おう、遊ぼうや！｣

シャオロンがにかりと笑った。