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とりあえず昼食を済ませ、会計をして会社に戻る途中。
トントンは後輩に呼び止められ、後ろを向いた。
「あの...っ、!屯先輩、お話があって、」
「おー、ええよ。まだ時間あるしな」
この後の話を察し、トントンは早く済ませて欲しいと願いながら後輩の方に体を向ける。
どこか聞いたことのあるバリトンボイスとソプラノボイスが聞こえるが、気の所為だと思いたい。
「あ、あの...っ、!私、屯先輩が好きです...!!」
勇気を出して言ったのだろう。顔を真っ赤にしている後輩に、トントンは息をひとつついた。ため息に近い。自分の予感が的中してしまい、トントンは嬉しような恥ずかしいような気分になる。
「その...ごめんな、気持ちだけ受け取っとくな」
「...やっぱり、天ヶ瀬先輩が好きなんですか」
「は...?」
「屯先輩、いつも天ヶ瀬先輩と一緒にご飯食べてますよね。」
あぁ、気づかれてたのか。気づいてたなら告白するのも少し躊躇って欲しかった。
トントンはそんなことを考える。いやいや、さすがにこれは心が無さすぎるか。どこぞの狂犬でもないし、こんなこと思ってたらきっと天ヶ瀬さんは嫌がるだろう。
「...天ヶ瀬さんが好きかどうかは俺でも分からん。」
「そう、ですか」
いや、わからないわけが無い。
彼女が好きだ。あの人の隣の居心地は良くて、特別。
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1 - ヤバいヤバい!!文章が超きれい!好き! (2020年1月10日 22時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
ねむい人 - ふぉぉーふぁっ?!(・Д・)(訳...ふぇぇ。凄い。最後の英語の部分が、更に愛している感を出していて、凄い。夢主ちゃん、トントンさん、お幸せに。) (2019年6月3日 7時) (レス) id: bb51565a42 (このIDを非表示/違反報告)
くるす?*。(プロフ) - ぺんぺけさん» ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙身に余るようなお褒めの言葉...嬉しいです...この作品と仲良くして下さりありがとうございました! (2019年1月29日 19時) (レス) id: f1257fcb65 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺけ - 完結おめでとうございます! とてもいい作品でした。最後の英文に、この作品の夢主さんとtnさんの今までのやり取りを彷彿とさせる何かがあったような気がして、めちゃくちゃ感動しました! (2019年1月26日 12時) (レス) id: eb0d4842f0 (このIDを非表示/違反報告)
くるす?*。(プロフ) - 杜若さん» ア゙ア゙ア゙ア゙ありがとうございます!こちらこそこの作品の仲良くしてくださってありがとうございました! (2019年1月26日 9時) (レス) id: f1257fcb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くるす*
作成日時:2018年12月19日 18時