名探偵には嫁がいた。3【江戸川乱歩】

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其れからというもの、乱歩は所構わずAといちゃつく様になった。

福沢がうんざりする程。

福沢が呆れてしまう程。

福沢が何とも思わなくなってしまう程。

暇さえあればAの名前を呼び、抱き着いては好きだと甘える。

Aも満更でもない様で、例え公衆の前面であろうと其れを受け入れた。

隣にいる福沢が恥ずかしくなるくらいに。

隣にいる福沢が消え入りたくなるくらいに。

隣にいる福沢が＿＿くどいのでこの辺でやめておこう。

だが、乱歩も一応仕事は真面目にする。

Aを危険な目に合わせたくないからという理由で、殺人事件の依頼が来てもあまり連れて行こうとしない。

むしろ自分から進んで仕事に行き、パパっと終わらせて帰ってくる。

乱歩もやれば此処まで出来るのかと福沢が涙する＿＿実際はしておらず、感動している＿＿くらいにはAの力は偉大であった。

だが、乱歩はAに攻められると顔を真っ赤にして恥ずかしがる。

攻められるのは苦手な乱歩を見て、Aと福沢は毎度癒されているのであった。

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