ワルデンの憂鬱［第五人格］『画家』「短編集」 (ページ3)

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2.馬鹿ページ3

試合を休む…と言っても、

別に暇な訳では無い。

僕は今日も1人で筆を走らせる

「ちょっと良いかい？」

振り返ってみれば、

写真家が立っていた。

「…何か用？」

出来るだけハンターには関わりたくない。

ゲームではあんなに殺意があるのに

そんなヤツらと一緒に生活しろと？

絶対お断りだね。

「君は絵を描くのが得意なのかい？」

彼はそう聞いてきた。

同じ貴族なだけあって、

やっぱり凡人と話すのとは違う。

「そうだけど、何？」

「ちょっと絵を頼みたいんだけ…」
「嫌だね」

僕はキッパリと断った。

「え？」

「え？じゃないよ。

僕は忙しいの。頼むから話しかけないでくれ」

「あ、あぁ…申し訳ない…」

そう言って写真家は去っていってしまった。

あぁ、なんでいつもこうなんだ。

どうして思っても無いことを
口に出してしまうんだ！！！

エドガーのバカ！

しっかりしろ！！！！

そう思うのも後の祭り。

彼はもう居無くなっていた。

「……」

あぁ、これだから

自分が大っ嫌いなんだ。