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〇〇「A〜完璧なステージだったよ!」
廊下で偶然オッパに遭遇した
「ありがとう!オッパのステージも見るね」
番組共演した時に話すようになったオッパとは
気軽に話せるような関係だ
彼に手を振って別れた後、再び名前を呼ばれ
その声のする方に視線を向けた
「リノ!」
彼は少し不満気な顔をしながらこっちを歩いて来る
綺麗な衣装を身に纏い、華のある容姿
その姿を見て、彼は天性のアイドルなんだと
改めて実感させられる
Le「何話してたの?」
「ステージよかったよ〜って!」
Le「そうなんだ」
廊下の先を歩いているオッパを横目で見ながら
リノは空返事をしていた
そんなに気になる?
「私のステージ見た?」
Le「うん。完璧なステージだったね」
Aに話掛けられると少し不満気だった表情は
優しい顔に変わっていく
「汗かいてるよ」
白く綺麗な額から光る汗が気になって
持っていたティッシュで優しく押さえた
あまり身長は高くない方だけど
私よりも全然高いんだよな
額を拭く右腕の隙間からリノと目が合って
動揺して目を逸らしてしまう
「ごめん…いきなり」
Le「ははっ…ヌナありがとう」
彼の耳が赤く染まったのをAは知らない
頻繁にまた会うようになった私は
やっぱり彼を意識してしまうようだった
それはあまり良くない事だと分かっている
Le「これ終わったら一旦事務所戻るの?」
「戻るよ」
Le「一緒に帰ろうよ。送っていく」
突然の誘いに鼓動が早くなり
嬉しい気持ちが次第に広がっていった
なんで、最近そんなに誘ってくるの?
連絡も長く続けてくれるの?
自意識過剰かもしれないけど
リノも私を意識してる?
もしそうならすごく嬉しいのに
いや、そうであってほしいと心から思ってしまった
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作者名:雨 | 作成日時:2024年1月16日 23時