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優しい声で囁くように言った彼の表情は
少し緊張している様に見えた
本当に私を好きだと思ってくれていたらどんなに
幸せだろうと考えていた。ただの勘違いかもしれない
だから、そうであったら良いなと思っていたけど
自分を好いてくれている事が確信に変わった瞬間だった
「私も好きだよ。」
冷静に返事をしたが心臓の音が煩く速い
リノに聞こえてるかも
Le「ははっ…なんか照れるんだけど」
安心したような表情で笑うリノはとても可愛い
「耳が赤くなってるよ、ほら熱い」
私は赤くなった耳にそっと手を伸ばして
触れてみる。お互いの気持ちが同じなら
こうやって触れても許されるかな
Le「ヌナだって顔赤いじゃん」
大人しく触れられてるリノはまるで猫のようだ
「熱いだけです〜」
触れている手をいきなり掴まれたと思えば
私の目をじっと見つめてくる
そんな事をされたら目を逸らしてしまうよ
Le「俺と付き合ってくれるの」
「……私で良いなら……」
Le「しっかり俺を見てよヌナ。」
恥ずかしがってる私を揶揄っているのか
それとも真剣なのか分からないけど
私は一旦落ち着いて、返事を返す事にした
「リノと付き合えるなら…嬉しい」
Le「あははっ…その顔可愛い」
そう言って笑うと私の腰に手を回して
ギュッと自分の方に引き寄せる
Le「少しだけこうしててよ」
「うん…。」
今までに無いくらい距離が近くて緊張してしまうけど
なんだか安心するし、すごく幸せだ
リノの肩に頭を預けて寄りかかると
私の空いている左手を握ってくれた
リノは思ったよりとても甘く、優しい
画面の中では絶対に見る事ができない
私にしかしない表情。弟達にもしないその甘い表情。
もっともっと、私にだけ見せて欲しいよ
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作者名:雨 | 作成日時:2024年1月16日 23時