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暗い場所で目を覚ました
車に揺られていつの間にか眠ってしまったようだ
ぼやけた視界で隣を見ると真っ直ぐ前を向いて
運転しているリノが映った
その横顔は本当に綺麗で
彫刻と言われているのが納得できる
リノと一緒なのに居眠りなんて勿体無い
一緒にいられる時間はすごく貴重だから
Le「ん？起きた？」
「ごめん寝ちゃった」
Le「大丈夫〜もうすぐ着くよ」
リノとプチ旅行なんて少し緊張する
昔はひたすら練習してご飯を食べに行く事しか
しなかったのに。こんな風に遊ぶようになって
私達は大人になったんだな
考え事をしているうちに現地に到着すると
綺麗なヴィラのような建物が並んでいた
周りは静かで隠れ家の様
「すごい！ここに泊まるの？！」
テンションが上がっているAを見て
リノはクスッと笑った
Le「メンバーと来たんだけど、プライベートでも
来てみたかったんだよね」
私の手から荷物をさっと取り持ってくれる
建物の中はとても広く綺麗で二人で泊まるには
大きすぎるくらい。リビングにある大きな窓の
カーテンを開けると、そこには一面の夜景が広がっていた
「見てリノ！凄い」
真冬なのに寒いテラスに出て柵に手を乗せる
氷の様に冷たいその柵を気にも止めずに
キラキラと輝く夜景に胸が踊った
「ここ高台だったんだね、贅沢すぎる〜」
リノの方を振り向くと、優しく嬉しそうな表情
で私を見つめていた。寒い風に揺られている髪が
綺麗でどこか儚く感じる
その表情を見て、また私の心が大きく揺れる
いつからそんな顔で私を見ていたの？
Le「綺麗でしょ。ヌナ、何か着ないと風邪引くよ」
「うん。お腹空いてるでしょ？ご飯食べよ！」
暖かい部屋に入り夕食を注文して
ゆっくり過ごす事にした
「仕事お疲れ様。リノやいつも頑張ってて偉いね〜」
Le「何それㅋㅋいきなり子供扱いㅋㅋ」
「本当に思ってるよ〜次男だしダンスもボーカルも
担当してて大変だよね」
Le「ビジュアルも担当してるけど？ㅋㅋ」
「そうだったㅋㅋ凄いㅋㅋ」
リノを尊敬しているし、辛さや涙を見せない
彼を少しでも支えたい。そう思った
私にそれが出来るのだろうか
二人きりの時くらい、どうか楽に素でいてほしい
恋人関係なんて贅沢な事望まないから
私が一番の支えになりたいよ
今日一日二人きりの時間を噛み締めよう
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作者名：雨 | 作成日時：2024年1月16日 23時
