11-Lee know- ページ11
今までずっと仲良くしてきたけど
ヌナに触れたのは今日が初めてだった
強がっているのか無理して微笑む姿に胸が痛んで
あんな風に抱き寄よせてしまったけど
今思い出すと顔が熱くなる
二人はこうして今も手を繋いだまま会話をしている
リノは今、この瞬間をとても幸せに感じていた
Le「痛い？」
宥めるかの様に怪我をした膝に手を置く
青くなっていて痛々しいその怪我を見ると胸が痛んだ
「痛いけど普通にしてれば大丈夫。」
Le「そっか」
今日はたまたま会えたけれど、この先すぐに
会いに行けるか分からない
それがとても怖いと思ってしまう
突然携帯が規則的に動くと、電話に出るねと
言ったヌナは繋いでいた手を離す
電話？誰から？
「うん…大丈夫だよ。オッパありがと」
優しい顔をして笑いながら電話をする
ヌナの横顔をずっと見つめていた
そんな顔、他の男にしなくていいよ
「ごめんリノ。〇〇オッパが心配して電話して
きてくれたの」
Le「そんな仲良いんだ」
特別な関係とかじゃ無いよな
ヌナ、僕に向けるいつもと違う目は
勘違いなんかじゃ無いよね
「仲は良い方かな？あっ…でも」
Le「何？」
何を言うのかと思えば、目を逸らして
毛先をくるくるいじり出すA
その仕草照れた時にするよね。可愛い。
「リノよりは仲良くない…」
Le「……そうなんだ」
二人の間にしばらく沈黙が続く
お互いが照れている事は知らない
「…リノいつもありがと。何かお礼したいな」
Le「そんなの別にいいよ。あ、」
良いことを思いついた
あまり期待できないけど
Le「俺明日終われば久しぶりに２日休みなんだけど
ヌナっていつ休みなの？」
「え！私明日から２日休みだよ！」
Le「まじ？明日仕事終わってから旅行について来てよ
それがお礼で良いㅋㅋㅋ」
良い案を思いついたリノは嬉しそうに提案する
「そんなので良いの？？」
きょとんとしたAはその後すぐに
「もちろん行くよ！」と返事をした
ヌナが言った言葉、全てが僕にとって
嬉しく心が弾んでしまうんだ
こんな思いを今までした事は無い
伝えようと何度も思ったけど、それを言ってしまったら
負担をかけてしまうんじゃないかと思って
なかなか言えない。僕達はプロのアイドルだから
ヌナ…この先もずっと僕だけを思っててよ
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作者名：雨 | 作成日時：2024年1月16日 23時
