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｢A！」
｢てっちゃん、！！」
勢いよく扉を開けたのは、、まあ、言わなくても分かるだろう。
芳永さんと、としみつだ。
あ、その後ろにりょうくん、ゆめくん、柴田もいた。
｢てっちゃん……無事でよかったぁ〜！」
芳永さんは半泣きの状態でてつやにハグ。
私なんて見えていないみたいだ。
芳永さんは本当にてつやが好きなんだな〜、と悲しいようななんというか複雑な気持ちになっていると、横から『A』と私を呼ぶ声が聞こえた。
声の主はとしみつだ。
こちらもまた半泣きの状態で私に寄りかかってくる。
｢A、ごめん……。あん時俺いらついとって…。俺がもっとゆっくり歩いとったら……っ、」
としみつが泣き出すもんだから、私もつられそうになる。
｢私は大丈夫だよ。……私のほうこそごめん。こんなに迷惑掛けちゃって。」
｢Aは悪くないよ」
ゆめくんが優しく言う。
それで余計に涙が出そうになるが、頑張って我慢する。
｢あのあとね、Aとてつやを皆で探しに行ったんだよ。てつやが『Aは、？』って言って。それでバラバラになって探しに行ったら、としみつが倒れてるAとてつやを見つけたの。」
｢そう、だったんだ。」
｢うん。でね、としみつとしばゆーで2人を運んで、俺とゆめまるでヤンキー供をてつやと同じ目に合わせてやったんだ〜。ヤンキーも、悪かった、だってさ」
マジか……。
やっぱり普段優しい人程怒ると怖いのかな……。
｢そ、そうなんだ、、」
あはは、と愛想笑い(多分苦笑いに見えてる)をしながら返す。
｢……りょうくん、ゆめくん、柴田、、としみつ、」
｢…………てつや、」
｢皆、ありがとう！！」
へへっ、と笑ってそう言うと、皆も笑っていつもの煩い6人組に戻った。
ただ１人を除いては。
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作者名：らんご | 作成日時：2019年4月26日 21時
