白い花々 【暗殺教室】 2

蝶々 ページ27

硬直した彼女をしばらく見つめるも
沈黙を続ける


教科書通り過ぎるからこそ怖い
父の次に怖い


自分を偽っていないとしても
毒を吐かないなんて事はありえない


僕はただ、もっと頼って欲しいだけだった




「…じゃあ、貴方から先に見せて」



「貴方の誰にも言えなかった秘密を
私に教えて」



「貴方の汚い所を私に見せて」



小悪魔な微笑みとは、
こういう事を言うのか



引っ張られたネクタイが
首を絞めていく



耳元で囁かれる吐息が心地いい


その命令に答えるために
彼女の左足を持ち上げすねに
頬をすり寄せた



「僕は極度の脚フェチだ」



細く滑らかなで絹のような肌
唇でその脚の感触を存分に堪能する


誰にも言わなかった自分が思う汚い所
この僕が、跪き人の脚を愛でる行為を
する



「…私はね、貴方が思っているよりも
優しくなんてないのよ」



持っていた左足がするりと抜けて
僕の右肩を軽く蹴る
足の親指で自分の鎖骨がなぞられる
彼女の吐息が荒くなっていた



「傲慢で強欲で
自分の欲望に忠実な獣
優しくなんてない…

皆私を尊敬するけど
そんな大した人間なんかじゃない…

精神的にかなり弱いし
傷つきやすい…

そのくせ他人を見下して
自分より下の人間を見つけては
優越感に浸るの…」




「これが私」




うっとりと目を細め
頬を紅潮させ自分の手を頬に添える


吐息が荒く見下した笑みが
僕を舐めていく






あぁ、好きだ


僕を支配する唯一の存在

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