傷だらけの悪魔 ページ26
Aside
「嗚呼、でもね
私別に賞金首に興味はないんだよ
私はこいつの命を踏みにじりに来たんだ」
膝の力を失った渚君は床に座り込んだ
誰もが皆、私を信じられないと言う目で見ている
___カエデや、イトナくん以外は。
人差し指の先の方向には浅野先生がいる
あの時憎んだ、確かな殺意の相手
流した血を魂にかけて贖わせると決めた仇
カルマ「…なんで、理事長なのか話してくんない?」
カルマ君は至って冷静だった
好きな人に騙されてたのに、よくそういう目でいられるね
「…そうだね
じゃあ不幸自慢になるかもしれないけどいいかな
私の家族と、これまでの私の人生の話をしよう。」
机に腰を下ろして足を組んだ
思い出にささやかな青色を与えて記憶を掘り起こしていく
私の人生を語る物語
糸を辿る
_____
私は普通の家に生まれた
本当に平凡で、ままもぱぱも普通の人だった
毎年ネズミーランドに家族で出かけたり
そこらへんの公園で友達と追いかけっこしたり
ごく普通の子供だった
私はそれが幸せだった
とても幸せだった
世間から見たら普通の家族でも
私にとって自慢だった
英語が話せて洋楽や外国映画が好きで
よく見せてくれて得意な料理以外うまく作れない
不器用なママ
料理が得意で、ママのことが大好きで厳しいけど
私とお兄ちゃんの事を凄く愛してくれて
服がださくて嫌がってもキスをしてくるぱぱ
バスケが得意でちょっぴり頭が弱くて喧嘩すると
いつも私の事泣かせてくるけどしばらくしたら
手を繋いで帰ろうって言ってくれる優しいお兄ちゃん
皆、皆、大好きだった。
…なのに、なのに。
お兄ちゃんが私立の中学校に通い出して一年くらいたったとき、お兄ちゃん、部屋で首を吊って死んでたの。
私が朝起こしに階段を登って部屋に入って、
ベッドの上にダイブしてもいつもいるはずのお兄ちゃんの感触がなかった
変だと思って部屋を見渡したら、
お兄ちゃんがすぐ近くにいた
首をだらりと傾げて、コンセントを巻きつけて
まるで眠ってるみたいだった
あの時のお兄ちゃんの顔が、体が、目に焼き付いて
離れない。
私は喚き散らしながら階段を駆け下りてままとぱぱを呼んで、お兄ちゃんを見た2人もパニックになりながら警察と救急車を呼んだ。
階段の上から聞こえた2人の悲鳴。
初めて家に救急車が来た時、口に当てられた器具を見た時の、心臓が一気に冷たくなった感覚。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はな(プロフ) - さをりさん» ありがとうございます!! ｳﾌﾌ(*´ω`*) (2017年11月18日 13時) (
レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
さをり(プロフ) - はなさん» とんでもない！！ありがとうございます。私もこみゅーにはてんで疎いです…。主人公の変わりようがスキ。。。浅野君イケメンすぎて発狂しました (2017年11月18日 6時) (レス) id: 6748c59384 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ミューナさん» ありがとうございます!!嬉しいお言葉(泣)友達申請全然おっけーです!!頑張ります!! (2017年11月18日 0時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - ↓続き：なんか、最後テンションおかしかったような（汗) あの、迷惑でなければ友達申請してもいいですか？ (2017年11月18日 0時) (レス) id: ce2e2cbeea (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - これから、はなさんが自分の思いを気持ちをどのように文字に込めて物語にしていくのかすごく楽しみです。気持ちと文字って違うから。だから本当にはなさんの事、尊敬しています！考えさせられる事だから！ (2017年11月18日 0時) (レス) id: ce2e2cbeea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はな | 作成日時：2017年10月30日 3時
