学「人間らしい化け物は、皮肉だ。」 ページ2
＿＿＿
物心ついた時からあの人から暖かさもなにも感じたことが無かった自分は、あの人を化け物だとずっと思っていた。
あの人の超人っぷりは今まで出会ってきた
誰にも負けることは無い。
それは幼い頃、自分の自慢であっても
誇りではなかった。
常に期待を寄せられ追われていた気がする。
右も左もわからなかったうちはあの人の
言う通り、ただ従っていた。
報われると、信じていたからだ。
____家族とは宗教みたいなものだと思う。
認められるために何でもこなそうとあの人の背中を追いかけて、ただあの背中だけを信じていた。
だけど、けしてあの人は自分を認めることは無かった。
もちろん、寂しさも孤独も感じた。
あの人の目に映る自分は僕自身を通り抜けてしまう
僕と同じ能力を持った人間が現れたら
あの人はその人間と僕の見分けがつかないんじゃないか、なんて考えてしまうほどだ。
…多分、見分けは着くがそれはあの人が見ているのは外見だけで中身ではない。
そう気づいた時、もう目を見て欲しいなんて
思うのはやめようと思った。
承認欲求でいっぱいの心臓を溶かした。
だったらあの人を超えて自分が命令する立場になれば、なんでもできるじゃないか。
その時初めて僕は褒めてもらえる。
…だが、空っぽの褒め言葉で心を満たせてしまうのなら自分はとても寂しい人間だ。
それじゃあ誰が僕を褒めても同じじゃないか?
誰だって、親には褒められたい。
愛のある賞賛を受けたい。
それは親を持つ子なら、人間なら誰しもが思うことだ。
…何年もたった自分はもうそれさえ諦めてしまったけれど
嗚呼、そうだ。
初めて父親の人間らしさが見えたのはAが
帰国してからだった。
自分には向けられなかったあの視線を
簡単にかっさらってしまうAに、嫉妬した。
燃えるように、凍えるように、嫉妬した。
愛嬌のある人間が初めて羨ましいと思ったし、
父親の人間らしさを覗けて、がっかりした。
あの人もまた人間だったのか、と
過去に、化物だから人の中身が見えないと言い訳をして逃げた諦めがまた蘇る事が怖かった。
まぁ、Aが離れた今、化け物を父親に持つ
自分の人生を振り返ってみたわけだけれど、
これからどうしようということもない。
これまでと変わらず、教師と生徒。
化け物と承認欲求を満たそうと奮闘する
その子供としての関係を続けていく。
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はな(プロフ) - さをりさん» ありがとうございます!! ｳﾌﾌ(*´ω`*) (2017年11月18日 13時) (
レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
さをり(プロフ) - はなさん» とんでもない！！ありがとうございます。私もこみゅーにはてんで疎いです…。主人公の変わりようがスキ。。。浅野君イケメンすぎて発狂しました (2017年11月18日 6時) (レス) id: 6748c59384 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ミューナさん» ありがとうございます!!嬉しいお言葉(泣)友達申請全然おっけーです!!頑張ります!! (2017年11月18日 0時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - ↓続き：なんか、最後テンションおかしかったような（汗) あの、迷惑でなければ友達申請してもいいですか？ (2017年11月18日 0時) (レス) id: ce2e2cbeea (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - これから、はなさんが自分の思いを気持ちをどのように文字に込めて物語にしていくのかすごく楽しみです。気持ちと文字って違うから。だから本当にはなさんの事、尊敬しています！考えさせられる事だから！ (2017年11月18日 0時) (レス) id: ce2e2cbeea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな | 作成日時：2017年10月30日 3時
