かつて求めたあの人の愛 ページ1
浅野学秀side
物心ついた時から…
僕の家は教室だった。
父親が教師で僕が生徒
そして特に教えることがない時は
僕達の間に会話はない。
いや…Aがいる時だけは、違った。
この前、初めて家族とAでクリスマスを祝った。
今までも祝わなかったわけじゃない。
だが家族で食卓を囲み、他愛もない話をした事、
そして僕は初めて父親から贈り物を貰った。
それはAがいなかったら貰えなかったものだと思う。
あの時、多分浅野家は…初めて家族らしい事をした。
僕の家が、浅野家が普通の家庭とは違う事は
幼少期の時からなんとなくわかっていた。
では、普通の家庭とはなんだろう。
…僕と彼らの違いは、まず呼び方からだろう。
父親は僕の事を家でも、学校でも「浅野君」と呼ぶ。
対して僕は、「理事長」や「父さん」と呼ぶ。
まず、ここから違うんだと思う。
親子で、血の繋がりを持つというのに、
あまりにも他人講義だ。
以前、学校の廊下であの人を「父さん」と
呼んだ時に注意を受けた。
理事長室など二人きりの空間だったら
気にもとめないのだけれどたまたまそれは廊下だった。
言い訳をするなら咄嗟に呼びかけたものだったから
その時は頭が回らなかったのだ。
…「父さん」と呼んだ時、あの人は変わらず笑顔で
「学校でその呼び方はやめなさいと言ったはずだよ
今忙しいから話は家で聞こう」
あの人はそう言って、その場を去った
自分はその時謝った「ああ、すいません」と無感情に。
言いつけを守ることができなかったのだから
非はこちらにある
だけどあの人の去っていく背中を見ながら、
僕は、こう思ったのだった。
「家なんて、ないくせに」
家なんて形と名ばかりであの人のいる空間は
全て学校という名の檻だ
あの人が「家」と言ったことに、自分はがっかりした
あの人のいる空間はいつも落ち着かない
それは家であっても、だ
ところで、英語で家とは、"home"と書く。
日本語にも意味が沢山ある熟語があるように、
これも「家」だけで現されない。
大きく例をあげるとすれば
家、の他に「家庭」「発祥地」「故郷」などだ。
暖かい家庭も、懐かしむ故郷もない自分にとって、
あの場所は家、HOMEとは言えない。
くつろぎなんて、感じたことすらない。
あの人の足音が聞こえるたびに緊張する。
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はな(プロフ) - さをりさん» ありがとうございます!! ｳﾌﾌ(*´ω`*) (2017年11月18日 13時) (
レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
さをり(プロフ) - はなさん» とんでもない！！ありがとうございます。私もこみゅーにはてんで疎いです…。主人公の変わりようがスキ。。。浅野君イケメンすぎて発狂しました (2017年11月18日 6時) (レス) id: 6748c59384 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ミューナさん» ありがとうございます!!嬉しいお言葉(泣)友達申請全然おっけーです!!頑張ります!! (2017年11月18日 0時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - ↓続き：なんか、最後テンションおかしかったような（汗) あの、迷惑でなければ友達申請してもいいですか？ (2017年11月18日 0時) (レス) id: ce2e2cbeea (このIDを非表示/違反報告)
ミューナ(プロフ) - これから、はなさんが自分の思いを気持ちをどのように文字に込めて物語にしていくのかすごく楽しみです。気持ちと文字って違うから。だから本当にはなさんの事、尊敬しています！考えさせられる事だから！ (2017年11月18日 0時) (レス) id: ce2e2cbeea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな | 作成日時：2017年10月30日 3時
