ep.19【純黒の悪夢】 ページ20
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『キュラソー、これから一体どうするんだ?ジンがこの事を黙って見逃す筈がない。』
「…此処から抜け出すわ。スティンガーこそ私と一緒にいて大丈夫なの?」
『……俺も覚悟の上で行動してる』
「!…そう、貴方も…」
『さあ、行こう。キュラソーの足手まといはならない』
キュラソーを促し、複雑な観覧車の内部を走り回る。
タイムリミットは残り少ない。
いつ殺されるか分からない。
『…!あれってもしかして…』
走り回る小さな影を見つけた。
・
「…クッ」
手摺からすぐ側の足場に手を伸ばす小さな影。
タッタッタッ
近づいてくる足音。それも一人じゃない二人。
誰かと思い当たりを見渡せば何回も見た姿がそこにいた。
そう、キュラソーとAだ。
「はっ…まさか…ッ」
キュラソーはその場から飛び降りる。
「!?キャッ…!」
足を滑らせ手摺から落ちる。
重力に従うまま落ちると思っていたら腕を掴まれた。
掴んだのはキュラソーだった。
「…何、私を彼らの元に連れ戻す気…!?」
「彼らって…組織の事?」
「ッ」
「もしかして貴方…組織を裏切ったシェリー?」
「ッ」
「さあ、逃げるわよ。此処にいては危ない。」
「逃げるって、どういうつもり!?悪い冗談ならやめてくれる!?」
「ジンが来ている」
「ッ!!?」
「貴方なら分かるわよね。」
「でも、どうして私を…」
「…分からない。何故助けたのか分からない。でも私はどんな色にでもなれるキュラソー…前の自分より今の自分の方が気分がいい。ただ、それだけよ。」
「さあ、行くよ。シェリーちゃん。」
「待って…!まだ子供達がゴンドラに残ってるの!早く助け出さないと!」
何でこんなタイミングの悪い時にゴンドラに乗ってるんだ、あの子達は…!
なんて怒りの矛先を誰に向ければ良いのか分からない俺は舌打ちを軽くした。
『…!不味い』
「何が不味い…ってまさか」
『嗚呼…弾丸の音がする。無差別に撃って爆弾を爆発させる気だ…!』
二人を促して走らせる。
『物陰に隠れるんだ!』
余り破壊されてない壁に隠れる。
動いたら狙われるの…だけど、動かないと何も始まらない…。
「奴等の狙いは私…」
キュラソーはスカートを破き動きやすくした。
「まさか…貴方…!」
パシッ
咄嗟にキュラソーの腕を掴んだ。
『駄目だ、キュラソー!そんな無茶な事はしないでくれ!』
お願いだ、自分を危険に身を晒さないでくれ…!
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Topaz トパーズ - 面白かったです!こんな素敵な作品を作ってくれてありがとうございました!(o^―^o)ニコ (2021年6月5日 5時) (レス) id: 09b28cb614 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 安室さんの車はRX-7ではないでしょうか? (2019年10月23日 13時) (レス) id: 52067018fe (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 面白かったです!更新楽しみにしています! (2019年9月23日 3時) (レス) id: 10e30cb7f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊. | 作成日時:2019年9月8日 20時