32話【紺青の拳】 ページ37
✘
『真、逃げ出せたのか…？』
まだ外が何かと騒がしい。
このホテル内にいるのも俺一人だけだろう。
『…外で何が起きてるんだ…。』
外は夜で見えないが、黒煙が広がっていた。
エレベーターは使えないし、一人では逃げ出せるような力はもう残っていない。
奴等を追い返せた事がキッカケなのか糸が切れるように身体から力が抜けた。
残ってる力で車椅子には戻る事は出来た。
ふと、上を見上げると何かがゆっくりと動くのが見えた。
『……なｯ!!?屋上が……落ち、てる…!!?』
一体さっきから何が起きてるんだ…!?
さっきの男等と関係がある事は既に承知だが…
こんな事までするとはなんて奴等だ…。
屋上部分はゆっくりと傾き下へ落ちていく。
ﾄﾞｯﾎﾞｫｫﾝｯ
部屋の中からでも聞こえる水に落ちる音。
真達、巻き込まれてなければ良いけど…。
・
・
・
prr…
『…電話。あ、真からだ…』
【もしもし、A？今どこに…】
『ホテルの中』
【ホテル…!!?大丈夫だったのか!!?】
『嗚呼…出くわしたけど何とか切り抜けたよ。』
【良かった…。そっちは車椅子だから逃げ出せなかったのか…すまん。】
『いやいや、そんなに落ち込むなって一人で何もできないわけじゃないし…気を落とすなってば』
【…取り敢えず、Aの所に向かう。毛利さんにも手伝って貰って非常階段からホテルを出よう】
『…ありがとな。』
【じゃあ、また後で】
・
数分後、真と毛利さんが部屋まで来てくれた。
「じゃあ、降りよう」
『ごめんな、真。毛利さんにも迷惑かけてしまって』
「いいや！大丈夫だ！気にするな！人助けは当たり前だろう！」
真は俺をおぶり、毛利さんは車椅子をたたみ、肩に担いだ。
揺られる度、腰に痛みを感じるが此処で我儘は厳禁
運んでもらっている身だからそれ位は我慢しないと
・
・
「Aさん！無事で良かったです…！」
下まで降りると蘭さん達が出迎えてくれた。
何か皆体が濡れていた。
あの水飛沫を浴びたのかな。
真の背から車椅子に戻る。
二人にもう一度礼を述べた。
「あ、あの…Aさん。」
『鈴木さん…？どうかした？』
「あの時、あたしを庇ってくれてありがとうございます！Aさんのお陰で酷い傷はないです！」
『俺は、君を守れたのか？』
「はい！十分守ってくれました！だから、Aさん治療費は此方で負担させて下さい！」
彼女はガバッと頭を下げた。
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架印��(プロフ) - 27話：紺青の拳の読み方は、『こんじょうのフィスト』ですよ。 (2019年9月21日 10時) (
レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
さくさくサック(プロフ) - 待って今回の夢主君「お」と「う」しか喋ってなくね！？ (2019年9月8日 19時) (レス) id: f14b80ed49 (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - コナン「あれれから〜何で弓道上手く出来るの?ねぇ、お酒好き？白と黒何色が好き？僕たちの敵？ (2019年9月8日 16時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 初めまして、夢主さんの設定など面白いので続き待てます♪ 映画一人でも楽しめると思いますが(*´ω｀*)TVで紺青〜観るまでは、イベントや季節感(今だと、雨をテーマなど)を取り入れたお話をのんびり更新…というのはいかがでしょうか？ (2019年5月30日 22時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 更新待ってます！！！頑張ってください！！！！応援してます！！ (2019年5月18日 0時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊. | 作成日時：2019年4月2日 21時
