高校教師の備忘録【男主】

【7話】異変 ページ8

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「先生！ニュース!!!ビックニュースよ!!!」

朝のHRをする為教室内に入った瞬間
鈴木さんが駆け寄ってきた。
後ろからは毛利さん。
何故か恥ずかしそうな表情をして。

『どうしたんですか？
‥毛利さんと何か関わりのある話のようですが』

「そうなの！
実は蘭、空手の都大会で優勝したんです!!!」

「そ、園子〜！そんな大きな声で言わなくても‥」

『それはそれは‥おめでとうございます。
君の担任としてとても誇らしいですね。』

「あ、ありがとうございます‥///」

「先生、おっはよー。」

『工藤くん、おはようございます。遅刻なしですね』
「蘭が毎日起こ‥‥起こすのは博士か…;;;」

「ねえ、新一！約束覚えてるよね？」

「ん？なんの事だ？」

「だからー、空手の都大会で優勝したら遊園地に連れてってくれる約束よ!!!」

「あー、はいはい。覚えてるよー。」

『おや、優勝したご褒美に遊園地でも連れてってあげるんですね。ちゃんとエスコートしなくてはいけませんよ。』

「そりゃ分かってますよー」

『さて、HRを始めますから席に着いてください』


ーーー


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そして、週末がやってきた。
私は自宅で趣味の読書を嗜んでいた。

『工藤優作氏のミステリー小説も中々ですね‥』

我が生徒である工藤くんの親である工藤優作が書いたミステリー小説を最近読むようになった。

『…それはそうと、工藤くんは上手くいってるのでしょうかね。毛利さんとのデートは…』(ｸｽﾂ


月明かりが差す書斎で、
少しずり落ちた眼鏡をクイッと上げる

栞を挟み、小説を閉じる。
京は書斎を出て少し遅い夕食を摂った。

(月曜にはお二人に聞くとしますか…)

ーーー


しかし、月曜日。
毛利さんの姿はあっても工藤くんの姿は一向に見せる事なく一日が過ぎていった。

「遊園地から帰ろうとした時…新一が先帰ってても良いって言ってたから先帰ったんですけど
夜遅くになっても電話に出ないし、
朝家に行っても留守だし‥博士から聞いた話だと
大きな事件に行っちゃったとか…」

半ば愚痴となってる彼女の話を聞く。

『事件、ですか…。そう、ですね。私からも連絡を取ってみます』

「ありがとうございます。」

・

(彼の事だから…また事件に首を突っ込む事をしたと思うんですがね‥)

彼の携帯に電話を掛けてみるが一向にコール音は途切らない。
遂には留守番電話サービスに繋がってしまった。

『一体、何が起きたのですか…？』

君が心配でなりません、工藤くん。

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