高校教師の備忘録【男主】

【1話】2年B組 ページ2

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桜が咲く季節。

帝丹高校ではまた新しく一年が始まろうとしていた


「また、同じクラスだね。私達！」
「うん！良かった！」

ある生徒は同じクラスだと喜び、

「俺たち、ある意味運良いのか悪いのか…」

ある生徒はまた同じクラスだと喜びか哀しみでもなくただ呆れていたり…


「また、お前とかよ」
「俺だって好きで同じクラスになったんじゃねえからな！」


ある生徒は心の底から嫌味を吐いていた。


・

「ねえねえ！聞いた？2年B組の担任！
新しく来た先生らしいよ！」

「えっ、それ本当？」

「先生から聞いたから本当よ！」


端から始まった小さな噂は段々と広まり、
2年B組内では留まらず、
2学年全体にその噂は広まっていった。


ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ...


ホームルームが始まるチャイムが鳴り、
喋っていた者達は名残惜しく席についた。


ｶﾞﾗﾗ..


全員が座ったのと同時に教室の扉が開いた。
生徒一斉に扉の向こうを興味津々で眺める。


(かっこいい先生がいいなー。)

(早弁オーケーな先生、来いっ)←←

(厳しくない先生がいいな。)

などと、それぞれの思いが駆け巡る。

コツコツ、と生徒の前へ歩く。
その姿は何か、偉大さを感じた。





"京 A"







そう綺麗な書体で黒板に書かれた名前を凝視する。


『…改めて、今日から君達の担任となった
京(かなどめ)Aです。
よろしくお願いします。』


ニコリ、と笑う京は生徒達の心を癒やした。


「先生！質問っ！」
「あっ！私も！」
「俺も！」

次々と手を上げる生徒達。

『はい、何ですか？一人ずつお願いしますね。』

「担当教科はなんですか？」
「好きな食べ物は？」
「結婚してるんですか？」
「子供はいるんですか？」


答える暇もなく次々と質問が飛んでくる。


『担当教科は国語。
好きな食べ物は肉じゃが。
結婚はしていますよ。
子供は…秘密です』(ﾆｺﾘ


「「「「////」」」」


京の笑顔に女子生徒は卒倒。
顔を俯かせる女子生徒まで現れた。


その一方男子生徒は..
「聖徳太子だ。」←

「確かに…」


質問全てを聞き逃さず答え切った京に驚きを隠せないでいた。



どうやら京は生徒達の心を容易に掴める事が出来たのだった。



【作者から挨拶】

影響受けて作り始めた作品です。
似たような作品がありますが、なるべく同じ内容にならないように努力しています。((

更新は不定期ですがよろしくお願いしますね。

柊.

【2話】教師の勘→←【設定】

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