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さっきまで俺の注文を受けていたAちゃんがレジからいなくなった。


(まあ無理言ったしな。)




彼女も予定があるのだろう。自分の予定に合わせてもらったのだからとやかく言える立場ではないことは重々承知だ。



店内にはコーヒーの香りとここしては珍しいが数人の客がいるだけであった。





「ねえ、うらたサン。」





「…蒼くん。」






声の先をたどれば、何とも言えない顔をした彼がどこか寂しそうに立っていた。


さっきまでドリンクを作っていたのだろうか。コーヒーの香りは彼からするのではないかとさえ思った。





うつむいたまま目線を合わせない。俺を見ようとしなかった。


いつもは軽そうに見えなくもない彼の口が、今日ばかりは長年居座った岩のように重たく見えた。







「…Aちゃんが」



「Aちゃんがドリンク作ってます」





あんたの。と彼が付け加える。いやいやそんなわけないじゃない。






「Aちゃんさっきまでレジで応対してたけど。」



「さっき代わりました。代わってくれって頼まれたんで。」



少し拗ねたような口調で言った蒼くん。そんな彼とは裏腹に俺の脈はどんどん波を打っていく。









なにそれ。



ちょっとにやける。








思わず口の上に右手を持っていった。右手の下ではゆるゆるになった俺の唇が踊っている。




ふと見ると蒼くんはどこか儚げな笑顔を見せた。

それを見せまいとしたのか、否、正確な理由はわからないがすぐにくるっと背を向けた。



そしてもう一度振り返ってくちびるに指をあて、いたずらっ子のように笑った。






「俺が言ったこと、内緒にしといてくださいね!」





その一言がなにか全てを、物語っているような気がして。ただ一言だけ返した。



「…おう、任せとけ。」








俺はなんとなく、彼の思いがわかったような気がした。

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sonne tram(プロフ) - 5月4日だと!僕の一日後ジャマイカ。とってもおもしろいです!見入っちゃいますw当たりレシート当たってみたいなぁ (2017年3月24日 22時) (レス) id: 5f7f644c4d (このIDを非表示/違反報告)
空愛@坂田家 - とても面白いです!更新頑張って下さい!陰ながら応援しています!スタバって行ったことなi(( (2017年1月5日 10時) (レス) id: 0e19c7b71f (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - お!進んでいた!テスト勉強お疲れ様です!この作品大好きなんですよ!無理なさらずに頑張って下さいね。 (2016年10月15日 23時) (レス) id: 52563590e4 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - この作品大好きです!これからも更新頑張ってくださいヾ(*´∀`*)ノ (2016年10月14日 20時) (レス) id: 9bc182ed50 (このIDを非表示/違反報告)
starry - 母親にこのレシートの話したら『あ、それ当たったことある』って言われましたw (2016年10月11日 16時) (レス) id: fefea800d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴこ | 作成日時:2016年9月26日 21時

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