［９−２］ ページ34
佐久間side
「ねぇ、翔太、」
「もういいから。あっち行って…」
しんどくなってしまったのか
力なく体を丸めて枕に顔を埋める翔太。
その姿に無理させちゃいけないからと
マネージャーと目合わせて
今は諦めようかと口を閉ざした。
そんな時。
「ダメだよ」
(え？)
ずっと黙って見ていた涼太が
静かに翔太へ近づいて頭へ手を置く。
「あっちなんか行かない」
「っ……」
「翔太、こっち見て」
優しいトーンで話してるのに少し重い言葉。
普段と変わらないくせに何かが違う雰囲気に、
翔太も感じ取ったのか恐る恐る顔を向けた。
「ねぇ翔太。俺の言ったこと、覚えてる？」
3日くらい前。
その時も俺と涼太で見舞いに来てたときだ。
確かこうして翔太の気持ちを汲み取って
話してくれてたのを覚えてる。
それは翔太も同じなのか、
何も言い返すことなく意地っ張りが消えて
こくんと小さく頷いた。
「ならちゃんと治して。
周りより、自分のことをまずは見てあげようよ」
翔太なら出来るでしょ？
って、今度こそいつもの涼太に戻って伝えられる。
すると翔太はまたあの時みたいに、
潤んだ目から涙を零して。
それさえ涼太は、
「分かってるから」
なんて微笑んで言葉にしていて、
荒れていた翔太の心を落ち着けさせた。
そしたら隠して泣く翔太も
「ごめんなさい」って言葉に出来て。
「大丈夫だよ」
俺も自然のその言葉が出てきて、
小さな暴れん坊は幼馴染パワーによって
ものの数分でほとぼりを冷ました。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 890人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さつき - 遅くなりましたが、この度はリクエストに答えて頂きまして本当にありがとうございました！ゆり組の空気感がひしひしと伝わってきました！そして新作だてなべ！！更新心待ちにしております(*_ _) (2021年10月13日 21時) (
レス) id: 7cf1bf7c7a (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - まちこさん» これからも��書くと��思いますので、ですm(_ _)m (2021年10月4日 0時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - まちこさん» まちこさん、コメント、そして最後までご覧頂きありがとうございました！ そういってもらえて本当に嬉しいです！甘やかされる渡辺さんはこれからも思いますので、もしも出会えた時はまたよろしくお願いします♪ (2021年10月4日 0時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
まちこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！甘やかされる渡辺さんが大好きなので、更新楽しみにしておりました。たくさん読み返してまだまだ楽しませていただきます^ ^ (2021年10月1日 1時) (レス) id: 5f3bab2395 (このIDを非表示/違反報告)
さつき - いつも楽しみに読ませて頂いてます！精神安定剤な宮舘くんと素直に甘える渡辺くん(ゆり組)のお話を良ければお願い致します！ (2021年9月24日 23時) (レス) id: 7cf1bf7c7a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つらら
| 作成日時：2021年9月4日 0時
