［１４−４］ ページ12
渡辺side
「ん……」
次に目を覚ましたのは
何やら外から音がしたせいだった。
ぼんやりとする意識を起こしながら
音に注目すると1人の足音。
(誰か……来る……？)
「っ、！」
近づいてくる足音に一瞬で体が強ばって、
すぐに起き上がってドアを見つめた。
大丈夫。ここは事務所が経営するビルだ。
そこはちゃんと分かってる。
けれど声も聞こえないその足音は
数日前まで苦しめられていた足音にも聞こえて
自然と心臓がバクバク早まりだす。
そして、ドアの前で足音が無くなって、
躊躇もなしにガチャリとドアノブが下げられた。
(っ……嫌____)
ガチャ
「……あれ。翔太起きてたの？」
「っ……りょ、うた……？」
「うん？ どうかした？」
現れたのは眠る前にも居た涼太の姿。
それを認識した時、
ドッと全身の力が抜ける。
「良かったぁ……」
「なに。怖い夢でも見た？」
「ん……そんなとこ……」
「汗かいてるじゃん。体調はどう？」
「大丈夫。だいぶマシ」
「そっか」
「打ち合わせは？」
「もう終わったよ」
そう言った涼太が俺に水を渡しながら
打ち合わせで決まった内容を簡単に教えてくれる。
その内容については何も異議はなく、
「分かった」と頷いて返事をした。
「それで今は帰る支度中」
「ん。俺も行くわ」
「いいよ。あとで目黒達が持ってきてくれるから」
「でも、スタッフさんとかにも謝んないと」
「あ。それに関しては
しっかり休んでくださいって伝言もらってる」
「準備良い〜……」
「まあね」
ふわりと微笑んだ涼太は
既に帰る準備を終えているようで
持ってきていたカバンから携帯を取り出す。
「……あ、もしもし目黒？
翔太起きてたわ。うん。うん。はーい、お願い」
どうやら目黒に電話を入れてくれてるらしい。
俺もなるべく迷惑をかけないように
ベッドに座って、靴を履いておく。
「すぐに来るって」
「ん」
「あ。あとマネージャーから連絡で
病院からの帰りはタクシー手配してるって」
「うわそうだ……病院だ……」
「ふふっ。
ちゃーんと診察してもらってきてくださいよ？」
「やだぁー……」
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つらら(プロフ) - わたあめのサブさん» わたあめのサブさん、２のフラグの件ではありがとうございました！ そしてコメントありがとうございます！ 私も安心して限界を書いているのでそう言ってもらって嬉しいです。笑 この先はまた一段と目まぐるしく地獄が訪れますので是非ともよろしくお願いします！笑 (2021年4月22日 10時) (
レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめのサブ(プロフ) - 初めてのコメント失礼致します＾＾結末が約束されているので、どんどんボロボロになっていく渡辺さんを楽しく安心して見ていられます。笑 まだまだ展開があるのかな？ワクワクしながら読ませて頂きますね＾＾ (2021年4月17日 0時) (レス) id: 9660734c9a (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - ぬんさん» ぬんさん、コメントありがとうございます！ そしてとんでもなく嬉しいお言葉まで！ ぬんさんのご期待に添えるよう、この先も頑張りますので引き続き、物語の展開をお楽しみにして頂けたら幸いです！ (2021年4月10日 13時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - すごく面白いです！今まで見たことのない作風で、結末めっちゃ気になります！更新頑張ってください！ (2021年4月6日 1時) (レス) id: 86eb208196 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つらら
| 作成日時：2021年3月30日 0時
