［９−９］ ページ27
岩本side
「あれ。翔太帰んないの？」
「あ、うん。ちょっと戸日野さんと話あって」
「そうなんだ」
収録が終わって共演者の方々へ挨拶をして
帰る準備を済ませたあと。
ふっかの音頭で送迎の車に向かおうと動き出した時、
携帯を持って椅子に座ったままの翔太を見つけた。
声を掛ければどうやら収録前に話していた
戸日野さんに用があるらしい。
すると俺と翔太の会話を聞いていたふっかが
ふらりと流れに入ってきて。
「翔太それ2人で？」
「え？ うん」
「ほんとに？ 品名乗さんとかいない？」
「ほんとだけど……え、なに？笑」
突拍子もないような質問に
翔太が頭にハテナを浮かべたように答える。
そしたらふっかはしばらく翔太の顔を見つめて、
パッといつもの調子に戻った。
当然、なんのことかさっぱり分かってない俺と翔太は
今一度ふっかへと顔を向ければにこりと笑ってる。
そして「ううん。ただ……」と口を開いて
綺麗なふっかの手が翔太の体を指さした。
「大丈夫？」
「え？」
「体調。胃、まだ治ってないでしょ？」
「ああ。大丈夫。薬飲んだし」
「は？ また飲んだの？
ちゃんと食べてから飲んだ？」
最近、無意識に胃の辺りをよく摩っている翔太。
しかも食欲が無いからってあんまり食べないし
そのくせ頻繁に胃薬を飲んでるから心配になる。
だから俺も追撃するように聞けば
随分と苦い顔をして翔太が弁解した。
「食べた。てか涼太に見つかった」
「あのなぁ……
それ見つかってなかったら食べてないやつじゃん」
たまに大雑把な翔太はこういうとこがある。
それじゃ良くなるものも良くならないって
ちゃんと知ってるくせにだ。
俺としては、特に今はプロモの時期に入ってるし
出演番組や撮影が比較的増えている。
だからしっかりと休んで体調を万全にしてほしくて。
そんな感じでたむろしていると
翔太の持っていた携帯が震えだした。
「あ。戸日野さんからだわ」
「翔太。分かってると思うけど長話しないようにね」
「俺マネージャーに言っとくから」
「2人して言わないでよ。笑
分かってるって。ちゃんと早く帰るから」
(……ほんとに分かってんのか)
けどここで話したって
どうせろくな返事は返ってこない。
だからふっかと一緒にもう一度念を押して
「お疲れ様」と翔太と別れることにした。
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つらら(プロフ) - 春さん» 春さん、コメントありがとうございます！ もう嬉しいお言葉に胸いっぱいです！笑 今はこの作品を完結させることを優先しているのでお時間頂きますが、春さんのお言葉に公開しようかなと甘えて思い始めました！ その時はこの作品共々是非よろしくお願いします！ (2021年3月17日 23時) (
レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - 青草さん» 青草さん、コメントありがとうございます！ そう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです！ この先の展開もなかなか都合よくいかない地獄ですが、どうぞよろしくお願いします！笑 (2021年3月17日 23時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
春 - このお話大好きです！いつもドキドキしながら読ませて頂いてます！公開未定の作品があるとのことなのですが、もし主様に少しでも公開したいという気持ちがあればぜひ公開してほしいです！主様の作品どれも大好きなので！！次の更新も楽しみにしてます！ (2021年3月15日 8時) (レス) id: dff8a5af6c (このIDを非表示/違反報告)
青草 - 本当にこのシリーズのお話面白いです！10のシリーズは展開でえぇ！？となりました 次の更新楽しみに待ってますね！ (2021年3月10日 17時) (レス) id: 8f7d50177b (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - 紫夏さん» 紫夏さん、コメントありがとうございます！ 紫夏さんの予想を裏切る形で驚かすことが出来て良かったです！笑 そして身に余るお言葉ありがとうございます。もっと楽しんで頂けるよう頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2021年3月9日 9時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つらら
| 作成日時：2021年2月21日 1時
