［２−５］ ページ10
．
「どう？ 増えた？」
「いや。全く」
「最悪じゃん。俺のやられ損じゃん！」
「まぁま。まだめめで良かったでしょ？」
「ふっかの方が良かった？」
「それは確かにやだけど……」
「おい。撫で回したろか」
2度目の頭ポンはただ俺が恥ずかしかっただけで
数字も変わることはなくて一度佐久間を叩いておく。
そうすれば撮影も再開しそうで
スタイリストの人が直しに入ってきてくれて。
その間は邪魔はせず、
ヘアメイクを直してもらう。
すると、たまたま後ろで遊び出した
佐久間とふっかのボールが
手元から離れてしまったらしく……
「翔太っ」
「ぅえっ？」
くんっと肩を引っ張られて
上半身が後ろへ倒れれば
コロコロと落ちてきた柔らかいボール。
同時に佐久間とふっかが「ごめーん！」と
手を合わせて謝ってきていて
痛くもないから首を振っておく。
「全然大丈夫。ほい」
「あんがと」
「あと舘さんもね」
「え？」
転がったボールを佐久間たちに投げれば
何故か飛び出してきた涼太の名前。
そのままふっかの視線を辿るように振り向けば
まだ俺の肩に手を置いたままの涼太が居て。
「ごめんね。当たると思ってつい」
「ああいえ……こちらこそありがとうございます」
「どういたしまして。どこも当たってない？」
「うん。だいじょーぶ」
久しぶりの会話というわけでもないのに
大勢の前で涼太と話すのは少し構えてしまって
ぎこちない話し方になるのは許してほしい。
なんか、ほら。
変に盛り上がられたくないから
前より緊張しちゃうんだよね。
そんな感じで目線も一切合わせず体を向き直すと
珍しくテンションを表情に出してる人を発見する。
「……なんだよ阿部」
「いや……たった今佐久間の仮説が……
このシステムとジャスティスが確信に変わったからつい」
最近ではあまり呼ばなくなった呼び方で告げると
まだ驚きが終わらないように
控えめに俺の頭上を指してくる阿部ちゃん。
こっちはほぼ呆れながら仕方なく上を見れば
62と増えた数字。
そして……
その増えた数を表すかのように、
青、黒から続いて赤い色がゲージへ溜まっていた。
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焼き芋 - この作品つららさんの中で一番好きです！(全部好きです) (1月2日 8時) (
レス) id: 0eae0d6ded (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - そらさん» そらさん、コメント･そして最後までお読み頂きありがとうございました！そう言って頂けて本当に嬉しいです、書いていて良かったです！もし出会う作品がまたあればその時はよろしくお願いします♪ (2021年11月30日 17時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - こんばんわ！完結おめでとうございます！こういうファンタジーなおはなし大好きなのでめちゃくちゃ楽しく読ませていただきました！また次の作品、あれば、楽しみにしています！ (2021年11月30日 0時) (レス) @page23 id: c707cc39d0 (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - もふさん» もふさん、コメント返信遅れまして申し訳ありません！(汗)無事、完結しました。この作品を見つけて下さって本当にありがとうございました！ (2021年11月30日 0時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
もふ - 新しい作品だ！と楽しく読ませて頂いてます。完結までの流れが楽しみです。これからますます寒くなるのでお身体には気をつけて下さい。 (2021年11月9日 23時) (レス) @page6 id: aa11895481 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つらら
| 作成日時：2021年11月5日 0時
