1.勿論 ページ2
私立帝光中学。
今日、そこの入学式が終わった。
ブブブブブ
ポケットに入れた携帯がなる。
表示を見ると、幼馴染みからの着信。
そこらの公園に寄ってベンチに座る。
まだ夕方だからか、遊ぶ小学生がちらほら居る。
「どうした?光樹。」
自分とは違う中学に行った幼馴染みの声は、つい何日か前まで聞いていたはずなのに、ひどく懐かしく感じた。
『いや、入学式は大丈夫だったか?』
「大丈夫だったよ。光樹は?」
『俺のは来週だよ。』
そうだったか、とカレンダーを見ると確かにちょうど来週の今日だった。
「見に行ってやろうか?」
半分笑いながら冗談で言うと
『来てくれるのか?』
期待が入り混じった声で言われたからビックリだ。
「冗談だよ。」
『なんだ、冗談か。』
その声に特に悲しみは混じってなくて、結局どっちなんだと言いたい。
『部活はどうするんだ?』
「勿論、バスケ部だよ。」
やっぱりか、と声が返ってくる。
当たり前だろなんて答える。
その後、雑談をしてから電話を切り、家に帰った。
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作者名:花吹雪、 | 作成日時:2018年10月23日 21時