#13 優しい方 ページ12
ー貴方sideー
あまり買うものが無かったため、軽い荷物
部屋に帰れば、とあるものが目に入った
『……本？』
机の上の本
隣にはメモの様なものが置いてあり、しかも結構な達筆だ
"Aさんへ
今日のお昼はすみませんでした
良ければ受け取ってください
エーミール"
荷物を置き、本を手に取る
赤い表紙に金色の文字……おしゃれってやつかな
内容が気になって、俺は本を軽く読んだ
……ちょうど良かったのかもしれない
ヒーローものにはもう飽き飽きだったんだ
内容は倫理学を物語チックにまとめたもの
暇つぶしとかに良いのかもね
『とりあえず荷物片付けなきゃ』
そう言って俺は荷物に手をかけた
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ーエーミールsideー
夕食時
やはり彼は一人で夕食を摂っていた
怖がったらアカン、怖がったらアカン……
em｢あ、の……｣
『？』
覚えてないのだろうか
今日、会ったばかりだと言うのに
em｢エーミールです。あの……｣
『……はい』
恥ずかしながら……沈黙
『とりあえず座ったらどうですかね』
em｢ﾋｪｯ……そう、ですね｣
ぎこちなさ過ぎてヤバい
コミュ障か俺は……！
俺はなんとか勇気を出して、隣の彼に話しかけた
……いや、話しかけようとした
『本、ありがとうございます』
口火を切ったのは彼の方で
em｢え？｣
『面白いです。あれ』
そう言った彼の目は……すごく綺麗で
em｢ｯ……｣
とても真っ直ぐだった
リンドウさんの言った通り
em｢それでですね、そこで主人公が……！｣
『……うん』
彼は本当に、優しい方なのかも知れない
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em｢あ……やっぱりカッコイイですよね、主役って｣
『そうだね』
ふと我に返り、話をまとめる
しかし、何故か彼は
em｢Aさん？｣
『……』
少し寂しそうな顔をしていた
『……エミさんは』
em｢はい？｣
_______________『"悪役"、好きですか？』
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ーゾムsideー
そういやエミさん……アイツと何話しとるんやろ
少し離れた場所、リンドウはそんな俺を不思議に思ったのか、声をかけてきた
ri｢A……？人気だね〜｣
zm｢ちゃうわ、エミさんやって！｣
実際のところ、Aも気になるけどな
あんな動き……結構な上級者にしか出来へんやろ
zm｢(……)｣
というか……
……なんでもないわ
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ロト - めっちゃタイプの感じです！！！更新待ってます (11月5日 17時) (
レス) @page20 id: 36a3bdf1ac (このIDを非表示/違反報告)
りおん(プロフ) - 男主なのに感情描写が繊細で、結構…自分だったらどうかなって考えちゃって。胸がいっぱいになるような作品で一目惚れです…供給ありがとうございます……。 (10月26日 8時) (レス) @page20 id: b7dec916ad (このIDを非表示/違反報告)
はなまるさんかく(プロフ) - ぽさん» ぽさん、コメントありがとうございます。注目ポイントをピンポイントで突かれて驚いております。ぜひぜひご期待頂ければ！更新、励んでいきます😌🙏 (10月22日 17時) (レス) id: 6d68557c5e (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - この物語からは儚さを感じます…、今は夢主さんの気持ちが深海のようにミステリアスで、闇を抱えているような感じですが、…ここからどう心情が変化するか見どころですね。更新頑張ってください、お身体に気をつけて。 (10月22日 16時) (レス) @page17 id: cb2f978ff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなまるさんかく | 作成日時：2023年10月21日 20時
