はじまり ページ1
僕はこの世界で
所詮、脇役なのだと知った
大して特技もなく
顔もずば抜けて良くない
一度別れてしまったら
いつのまにか、忘れてしまいそうな
そんな人間がこの僕である
何十冊も積み上げられた本を持って
教授の待つ資料室へ向かう
前があまり見えず、
焦りがにじみ始めた
待たせてしまっているだろうか
苛立たせてしまっただろうか
教授は僕と違い、頭が良い
そのため、かなり重要な役割を担っていることが多くある
僕のせいでその仕事に遅れが生じたら…？
頭の回転と足の速さが比例していく
勢いに耐え切れず
本が少しずつズレていたのにも気付かないなんて
『ぁ…』
僕は小さく、情けない声をあげた
後ろへと滑ってきた本は
真っ直ぐに、僕の顔目掛けて＿＿＿＿＿＿
バタバタと、本が崩れ落ちていく
目に入った…
なんてどんくさい。
じんじんと痛む目
しかし助けなど呼んだところで…
みんな訓練で疲れているだろうに
廊下で真剣に話し込む訓練兵たちは
まるで何事もなかったかのように
あるいは…見えていないかのように
僕らの傍を過ぎていく
一冊一冊、拾っていくが
なんだかかゆくて、ぼんやりして
かすんでいて見えない
どうしてこうも僕は…
あろうことか、視界がじわりと黒くなっているようにも思える
「落としたのか」
低く、威圧感のある声が
耳元で囁いた
『あ…あっ、と』
ふと後ろを振り返ると
金色の髪を揺らし、本を何冊か抱えた"総統様"がいた
上手く、言葉が出てこない
「怪我はないか？」
総統様の指が
そっと、まぶたに触れる
ちくりとした痛み
しかし、それでさえ気にもならないほど
僕は間抜けた顔で、彼を見ていたに違いない
「ホントに少しだが、腫れているな。
医務室まで運ぼうか？」
『っ…い、いえ』
怪訝に眉をひそめる彼
お手を煩わせるわけにもいかず
恐れ多くて、直ぐに本を回収した
慌てすぎてしまい
手からするりと、本が滑り落ちる
「…ダメに決まってるだろ」
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あーちゃん(プロフ) - この2人はくっつけ、ぱぴえんへ！！！！、 (2月10日 20時) (
レス) id: 633f304773 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - めちゃくちゃ素敵な作品に出会えました。更新楽しみにしてます。 (12月15日 2時) (レス) id: 6bd7f9d4e2 (このIDを非表示/違反報告)
はなまるさんかく(プロフ) - りとさん» りとさん、コメントありがとうございます。てえてえでしょ。めちゃくちゃ頑張って執筆してます！これからの展開にドキドキハラハラしていただけたら嬉しいです！ (10月22日 17時) (レス) id: 6d68557c5e (このIDを非表示/違反報告)
はなまるさんかく(プロフ) - 牛タンタレさん» 牛タンタレさん、コメントありがとうございます。慣れない恋愛に苦戦してますが、楽しんでいただけているようで幸いです！更新、励みます！😌🙏 (10月22日 17時) (レス) @page27 id: 6d68557c5e (このIDを非表示/違反報告)
りと - ッカァ〜〜〜〜〜〜！！！てぇてぇなｧオイ！！！！かわいいいいんん！！思春期の高校生か！？！？イイゾもっとやれgr！！夢主君も行くんだ！！！！うわあぉああおあぁえ！！！！(大興奮) (10月20日 22時) (レス) @page25 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなまるさんかく | 作成日時：2023年10月16日 21時
