5話 ページ6
sideA
みんなで集まってなんかしてる……
そーっと……そーっと……
薬師如来「……堂守…」
ビクッ
薬師如来「…は……あまり欲が…ない……」
?
なんのこと?
薬師如来「だから…今まで……堂守が…望んでる…と思って…暮らしてる…」
阿閦如来「確かに、おやつ食べたいとかそういうのはあるけど…」
阿弥陀如来「うむ……堂守は何かして欲しい事などを積極的に聞かなかったな…」
欲しいもの?
ないけど…
釈迦如来「……堂守。」
わっ!?
不動明王「あ、逃げた。」
釈迦如来「無理に追う必要も無いよ。」
追ってこない…?
伊舎那天「おやおや。」
なんか持ってる…
A『それ、なーに。』
伊舎那天「さあ。何でしょう。」
こわ…
ここ、ひんやりして気持ちいいかも。
A『……』
伊舎那天「いつもの縁側で御休みになられては?」
うーん…
A『みんな真剣に物議を醸してるから…』
邪魔だろうし
A『静かだねぇ……』
鹿威しが鳴る音
心地よい風
A『…スゥー…』
Noside
眠ってしまった小さな身体を持ち上げる。
伊舎那天「呆れるほど不器用ですね、貴女も他の仏達も。」
堂守は仏達に深く干渉しない。
仏達は堂守が大切であるが故の密議。
伊舎那天「貴女が、欲の1つや2つ出して頂ければ良いのに。」
小さな御堂の門番は与えられた物を感謝するだけで何も欲しない。
縁側に居なくなると仏達は顔を青ざめては探す。
伊舎那天「貴女はただ、縁側に御鎮座していれば良いのです。」
そっと縁側に眠らせる。
釈迦如来「ありがとう。伊舎那天。」
伊舎那天「いえいえ。庭で涼んで居りました。」
釈迦如来「団扇で仰げば良いかな。」
パタパタと団扇で仰ぐ。
釈迦如来「そう言えば堂守の煩悩って何か分かる?」
伊舎那天はニィと不敵な笑みを浮かべて
伊舎那天「さあ?どうでしょう。」
といたずらに答えた。
伊舎那天「あの煩悩は他には見せれませんねぇ。」
【 いつかはお別れしちゃうのかなぁ
世界は平和になって欲しいけど…
私が出来るのは戦ってくれる皆を浄化させてあげる事!…もっともっと皆の役に立たなきゃ……】
伊舎那天「もう十二分に役に立っているというのに…」
小さな彼女の煩悩を大事に抱きしめて自室を出る。
釈迦如来「君はもう少し何かを望んでも良いんだよ。」
小さな彼女を軽く撫で、その場を静かに去っていく。
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ユノン - 続きが気になる (2022年6月7日 19時) (レス) @page5 id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
風亜(プロフ) - 続きが気になります。 更新頑張って下さい! (2019年6月27日 11時) (レス) id: dbb86819bc (このIDを非表示/違反報告)
咲くや - 続きが気になります。更新頑張ってください。 (2019年5月29日 20時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペテン師 | 作成日時:2019年5月23日 13時