【オリジナル】私の五月蝿いけど憎めない家族を紹介します。 (ページ10)

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9話ページ10

sideデーモン

デーモン｢は、はぁ！？｣

真っ赤になったのも恥ずかしいけど、そんな涼しい顔で告られても！

A『？』

デーモン｢別にアンタの事じゃ！｣

違う。

ボクは素直になれないだけで…

本当にキミを……

だから、そんな哀しそうに笑わないで…

その手を離さないで……

A『そうか…』

行っちゃダメ…

A『何故、泣いている。』

へ？

頬に伝う熱い水。

デーモン｢…ホントだ……｣

A『痛いか？治してやる。どこだ？』

デーモン｢心が…痛い……｣

A『それは…専門外だな……』

行かないで…

A『？』

デーモン｢…ぎゅってして…｣

優しくボクを包む。

デーモン｢…もっと…痛いくらい。｣

A『私はここに居るよ。デーモン。』

子どもを宥めるように背中を優しく叩く。

デーモン｢…ボク、キミが好きなの…｣

小さな身体を抱きしめる。

強く強く抱きしめる。

デーモン｢初めてなの…｣

A『好きになるのが？』

だって、今までは忌み嫌われて来たから…

デーモン｢…本当にキミが好きなの……｣

A『ありがとう。』

デーモン｢…死ぬまで一緒に居たいの…｣

ピタっと動きが止まった。

A『魔法使いは悪魔よりも寿命が短い。』

デーモン｢知ってる。｣

悪魔は5000年くらい余裕に生きる。

魔法使いは1000年超えたら…

デーモン｢ボク、もうキミ以外の奴全員興味ない。｣

正真正銘の本音。

デーモン｢キミが欲しいなぁ。｣

甘えた声を出したら

A『…悪魔。』

って言われた。

デーモン｢はぁい、悪魔でっす。｣

Aに悪魔って言われても全然気にしない。

A『…ああ…インキュバスか…』

ボク、インキュバスじゃないし。

でも、Aは誘惑しちゃうかも。

デーモン｢A限定の。｣

A『それは喜んでいいのか？』

デーモン｢ずっとAを誘惑しちゃうよ。｣

A『ババアになってもか。』

デーモン｢もちろーん。｣

ずっと綺麗だろうな。

A『楽しみにしてる。』

デーモン｢でもでも、浮気はめっ！ボクが1番が良い！｣

A『私はそんなにお声がかからないぞ。』

かかってるよ。

告白されてるんだよね？

A『1種の遊び程度の告白など反吐が出る。』

後で知ったけど、Aは嘘か真実かを見極めるのに長けてる。

ボクが告白した時程、真剣な男を見たことがないって可愛く言われた。

あー、もう本当に好き。