6話 ページ7
sideA
ザラ｢ダディ〜？｣
デーモン｢なーに？｣
珍しくデーモンに話しかけてる……
ザラ｢これなーに？｣
デーモン｢あ、ちょ！｣
なんだ？
ザラ｢ママ！ダディーが浮気してる！｣
ばっと振り向く兄弟達。
エレン｢うそ……｣
そんなゴミを見るような目をしなくても…
デーモン｢誤解だよ！｣
ザラ｢じゃあ、あれなーに？｣
デーモン｢ヤダヤダ！ママに殺されちゃう!!｣
？
イアン｢浮気だから？｣
デーモン｢ママ一筋です！｣
私の顔を伺いつつ、
デーモン｢お、怒らないでね？｣
A『嗚呼。』
デーモン｢昔のママ……｣
テーブルに出した写真を子ども達が囲む。
エレン｢ママ美人〜!!｣
オリバー｢…写真嫌いじゃなかった？｣
デーモン｢だから…その…隠れて撮った…｣
視線は明後日の方向。
A『いつの間に。』
イアン｢これちょーだい。｣
デーモン｢ダメダメ！これはボクの宝物なの！｣
そんな安っぽい宝があるだろうか…
デーモン｢ママは何時まで経っても可愛いけど、子ども生まれても写真嫌いだし…｣
ノーマン｢これ、何時の？｣
デーモン｢ママが学生だったから何百年前？｣
そうだな。
デーモン｢ママはとっても可愛い女子生徒でね。入学当初から噂だったよ。｣
お前もある意味噂だったよ。
レイ｢父さんも学校通ってたの？｣
A『ほとんど欠席だったけどな。』
デーモン｢ママに会いたくて学校通ってたの♡｣
居ると分かるとすっ飛んできたもんな。
デーモン｢悪魔ってだけで魔法使い校舎に行けないんだよ〜？ひどい時代だよね〜？｣
ぽかんとする子ども達。
A『今は種族は関係なしに学力でクラス分けられているが、昔は種族別だったんだ。』
エレン｢詳しく聞きたーい！｣
デーモン｢良いよ〜。｣
sideデーモン
学校というのが嫌いだった。
悪魔ってだけで嫌われた。
デーモン｢クソが！｣
自分が正しいと喚く教師も
悪魔の角を見ただけでヒソヒソとお喋りが始まるクソ生徒も
何もかも嫌い。
｢ねえ、あの人でしょ。問題児のデーモンって。｣
｢あれ、ダイモンじゃなかった？｣
｢近くにいるだけで嫌だわ…｣
ああ！五月蝿い!!五月蝿い!!!!
退学しようと考えていた頃、噂が耳に入った。
【魔法使い校舎の新入生が可愛い】
どうでも良かった。
興味もなかった。
いつも通り木の上で昼寝してた。
A『あら、今日は先客が居る。』
それが初めて会った時。
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作者名：ペテン師 | 作成日時：2019年3月6日 3時
