2話 ページ3
Noside
扉を開けると魔法界のため
魔法で空を飛ぶ。
イメージ通りの箒に跨る者も居れば
絨毯や杖に乗る。
エレン｢うちの兄弟クソ腹黒い……｣
友人にボヤく長女。
｢えー。エレンは良いなぁ。眉目秀麗で頭良い兄弟と可愛いお母さん居てさぁ。｣
エレン｢ママは可愛いし優しいけど…｣
ムスッとした顔で同じクラスの兄達を見る。
その目線に気づいた次男。
ノーマン｢お兄ちゃんも優しいでしょ〜？遅刻するよって助言して、数秒待ってあげたんだから。｣
エレン｢優しいお兄ちゃんは妹に絨毯を運転しろって強要しない!!｣
どうやら、長女が3人分を1人で運んだらしい。
レイ｢ノーマン。｣
ノーマン｢どうかしたの？レイ。｣
碧色の目は妹を捉える。
レイ｢ノーマン、こんなのと話したらお前が汚れる。｣
真剣な表情で弟に言う。
エレン｢ノーマンもレイも嫌い!!｣
涙目の妹。
レイ｢ありがとう。｣
ノーマン｢好かれても超迷惑。｣
笑顔の兄。
エレン｢どこが良いの。｣
また友人に問う。
｢だって頭良くてイケメンで優しいとか！｣
｢ね？エレンは妹だもん。分からないよ〜。｣
ムスッと顔を机につける。
廊下に母親を見つけると長女は駆け寄る。
エレン｢マ……先生！｣
ピタリと足を止め、振り返ると我が子。
A『どうかしましたか？エレンさん。』
�牾惺鮫瓩箸い�場所だけで、母と子ではなく先生と生徒の関係。
エレン｢ノーマンとレイがいじめるんです！｣
ちらりと教室の窓から2人を見つめる。
A『そう。可哀想なエレン。』
母親に戻り、長女を撫でる。
一方エレンは母に撫でられ御満悦。
レイ｢先生、｣
はっとし、彼女を撫でるのをやめる。
A『っ…どうかしましたか？』
そして関係は生徒と先生へ。
レイ｢兄妹仲良くやっているのでご心配なく。｣
ノーマン｢そうですよ〜。｣
本心を隠した笑みの下。
レイ(母さんに変な告げ口してんじゃねーよ。)
ノーマン(お母さんに嫌われたらヤダなぁ……)
A『……そうですか。安心しました。』
じっと彼等を見つめ、頷く。
A『ではこれで。』
また歩みだそうとした瞬間だった。
レイ｢母さん、ホントだよ…！信じて!!｣
ノーマン｢そりゃエレンを見てコイツ馬鹿だなって思う事もあるけど｣
エレン｢ちょっと！？｣
ノーマン｢でも、それも1種の愛情表現だって！｣
A『仲良しね。』
2人を抱きしめると満足そうに母から離れた。
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作者名：ペテン師 | 作成日時：2019年3月6日 3時
