嘘を嫌う嘘つきたちは 2 (ページ25)

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「う、嘘だ！どうせハッタリでしょう？」

額に汗を滲ませて谷口さんが反論する。

「本当ですよ。まあ疑っててもいいけど。潤くん交代」

にのはパソコンを持ってさらっと松潤と位置を代わる。

「俺が注目したのはテープの入手経路。バレないように手に入れるには誰もいない時間帯に保管庫に忍び込むのが手っ取り早いと思って付近の防犯カメラを全部見せてもらったんだ」

松潤も自分のパソコンを開いて何か操作している。

「でもカメラにあなたたちは映っていなかった」

少しだけ安堵の表情を見せる2人。

「そこで、別の場所に保管してあるんじゃないかと思った。考えてみれば局で保管するのは完パケだけでマスターテープは製作会社で保存されている。あの映像はオンエアではカットされていたんだから局にあるわけがない」

淡々と喋り続ける松潤の強い目力で2人はすっかり萎縮している。

「だから製作会社に行って防犯カメラを見せてもらった。そしたらビンゴ。ちゃんと映ってましたよ。テープを持ち出す谷口さんと、道路で車をスタンバイさせている磯川さんが。一応隣のコンビニの駐車場にも防犯カメラあったので見せてもらったら、しっかり映ってました」