story seventysix ページ31
バシャッ
セバスチャンに抱えられたシエルは扉の前で下ろされた
明かりのつく屋敷はより一層シエルに動揺を与えた
メルティーは二人に目で開けるよう訴えた
シエルがコクリと頷くと、セバスチャンはいつもより慎重に扉を開けた
覚悟を決め、足をいっぽ踏み入れる
「坊ちゃん！」
シ「!!」
慌てて視線を向ければ
いつもと変わらぬ使用人たちがいた
メ「どっ、どーしたですだか
そんなビショビショで!?」
ス「すぐタオルを持ってくるわ！ってエミリーが言ってる」
慌てふためくその姿に
ほ…と胸をなでおろした
バ「一体どうしたってんです？こんな雨の中また出かけるなんて」
貴「また…？(ﾋﾟｸｯ」
メ「急いでお湯をご用意しますだ」
シ「いい！」
貴「待ってシエル」
バ「嬢ちゃん！坊ちゃんを呼び捨てに…!?」
メルティーは疑問を感じシエルの腕を引いた
「なんだ。騒がしいと思ったら…」
階段の上でそう声がした
貴「…お出ましですか」
カツン
「こら、ダメじゃないか
この寒いのにそんなずぶ濡れになって
また咳が止まらなくなるよ」
コツン…コツ…
その姿に誰もが驚き、恐怖すら感じていた
階段を下りてくる姿は
「でも
もう心配しなくていい
二度とお前を一人になんかしないよ」
シエルそのものだった
「ただいま」
シ「…うそだ」
あのセバスチャンでさえも動揺していた
何故かって？
この人物の魂は、セバスチャンが代価とした頂いたのだから
生きているはずがない
その身体も動くはずがないのだ
貴「…やはり」
「「ぼ…坊ちゃんが…二人…!?」」
「嘘なものか。本当さ」
貴「…チッ(厄介なものを作りやがって…)」
フ「やっぱりそうだったんだ…帰ってきた時から何か違うと思ってた
あの人はシエル坊ちゃんじゃない！偽物だ!!」
フィニが血相を変えそういった
確かに、ここにいる使用人から見たら偽物に見えるだろう
「偽物？おかしなことを言う
ファントムハイヴ家当主は
シエル.ファントムハイヴはこの僕だ」
story seventyseven→←story seventyfive
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 281人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！応援してます！！ (2022年6月20日 1時) (
レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
白華(プロフ) - canpusno-toさん» お心遣い、ありがとうございます！原作の続きが気になりますね！今後ともよろしくお願いします！ (2019年3月30日 21時) (レス) id: 3f0452cc14 (このIDを非表示/違反報告)
canpusno-to(プロフ) - 新しい黒執事のマンガ出ましたね！とっても面白いです！続きがめっちゃ楽しみです！更新ゆっくりでいいので頑張ってください！ (2019年3月29日 18時) (レス) id: 939862ea74 (このIDを非表示/違反報告)
白華(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます！忙しく更新が遅れていますが今後もよろしくお願いします！ (2018年5月12日 21時) (レス) id: 3f0452cc14 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 続き来たあああ！！これからも頑張ってください！！ (2018年5月10日 18時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白華 x他2人 | 作成日時：2017年7月6日 20時
