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私はどんどん自分が汚れていっているような気がしてならなかった
やっぱり最初の夏に忘れてきたものは、多かったみたいだ。
そんな色のない毎日が少しずつ暑くなっていって、
今年も、夏がやってきた。
蒸し暑い教室で授業を受け始めたと思ったら、
あっという間に夏休みになって、時間の流れの早さに戸惑う
今年の夏、私と私の家族は紫耀の家に行かなかった
私が受験生ということを配慮してくれたらしいけれど、
私はその配慮が、別の意味で嬉しかった。
机に向かって勉強する毎日
何も考えなくていい、なんだかんだ楽に生きられる時間
「………ふぅ、」
勉強の合間に、ケータイを手にする
最近はみんな勉強に集中しているのか、あまり連絡がくることはなかった
だけど、夏だし、
ひょっとしたら紫耀がメッセージをくれるんじゃないかなって、期待している
あの冬以降、紫耀には会ってない
そして、紫耀も紫耀で就活が忙しいのか、連絡をあまりしてこなかった
「…………」
窓の向こうのセミの大合唱を聴きながら、机にそっと突っ伏した
紫耀は、今でも君と、仲良しなのだろうか。
私が海人くんと話せなくなってから、
紫耀が海人くんの話をすることは本当に少なかった
いや、だけど違うな。
君は私のいないところで、紫耀と仲良くしてたはずだ。
自転車を借りにきたり、してたもんね。
″関わろうとも、してないよ″
君がいつか、私のことをそう言ったのを思い出した
あの時はたしか、私が道で転んで、
海人くんが家で手当てしてくれて、
「…………」
私たち、キス、したんだ。
思い出したその瞬間、あの感覚が唇によみがえる
ねえ、あの日君は、
何を思って、どんなつもりで、あんなことをしたの。
夏の最後の日、君に1番聴きたかったこと。
だけど、聴けなかったこと。
何がどうなっているのか、もうわからない
「…………あーあ、」
小さくため息をついて、天井を見上げた
今年も、君はあの海で、
あの子との夏を、過ごしているのかな。
思い返せば苦しい記憶ばかり。
私はゆっくり目を閉じて、まぶたの裏の、あの青い海を見つめた
きっともう、戻れない。
目を開けた私の視界に入ったのは、
机の上の、つまらない数式ばかりだった。
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zzz(プロフ) - ここまでイッキ見してしまいました。廉先輩の様な厳しくも温かい優しさに触れあえて主人公ちゃんは幸せだよね…。どうか、みんなにとって最高な結末が待っています様に。 (2020年10月14日 19時) (
レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
バカさん(プロフ) - 詩愛さん» 待つだけで涙出てきます (2019年12月23日 21時) (レス) id: dcf79e1d34 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - バカさんさん» ありがとうございます！そんな風に言って頂けてとても嬉しいです…まだまだ泣ける展開がありそうですが、最後までよろしくお願いします^^！ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みるちゃ。さん» いつもありがとうございます！好きだと言っていただけて本当に嬉しいです…これからも素敵なストーリーをお届けしますので、最後までよろしくお願いします^^ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みるちゃ。さん» いつもありがとうございます！好きだと言っていただけて本当に嬉しいです…これからも素敵なストーリーをお届けしますので、最後までよろしくお願いします^^ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2019年11月18日 19時
