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その日はもう永瀬廉に会うことはなかった
だけど、どういうわけか。
新しく現れた永瀬廉という存在が、どうしても気になる
だけどもちろん、私はまだ過去を捨て切れていない
その日の夜、ベッドに飛び込んで全身の力を抜いた
「…………」
寝ようと思って目を閉じると、
まただ。君が私に笑いかける
もう2度と、見ることができないであろう、眩しいその笑顔
ああ、苦しいな。
そう思ってため息をついた私
逃げ道が、ほしかった。
その後数日間、永瀬廉は私の前に現れなかった
やっぱり、適当に遊ばれてたのかな。
あんなに散々私に絡んでおいて、あっという間にいなくなるんだね
「…………」
君もあの夏、私のことをこんな風に思ったのかな。
しかもあの時の君は今の私と違って、本気で恋してくれていたから、
もっとつらくて、もっと悲しかったよね。
本当に、ごめんね。
今になって、こんなところでこんな風に思ったって
君には届かないんだろうな。
通学途中の朝、眩しい太陽を見上げた
なんとなく今日は、しんどかった。
相変わらず友達のいない私は、ひとりぼっち
講義中も、お昼休みも、ひとりぼっち
友達ってどうやって作るんだっけ。
授業中にふとそんなことを思うと、世界から自分だけが切り離されてしまった気分になった
最後の授業が終わって、今日、一言もしゃべってないな。なんて、
そんなことを思いながら校門を目指す
するとなぜか、中庭に出た途端、
「おー、今帰り？」
数日ぶりに、永瀬廉に出くわした。
「まあ、そうですけど」
「ほんまつれないなー、笑」
その人はいつものように笑うと、当たり前のように私の横に並んで歩き出した
「なぁ、」
「なんですか？」
「駅まで一緒に行こうや」
見上げれば、初めて見る優しい笑顔の、その人
この人は、こんな顔もできるのか。
「…………駅まで、ですから、」
気がついたらそう答えていた
私、どうしたんだろ。
「おん、駅までな。今日、は。」
そのささやきの言い回しがまた引っかかる
「その、今日は、ってなんなんですか？」
「また今度もあるよ。って意味」
ささやいた彼の姿に、
″またね″
君の笑顔が、重なった。
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zzz(プロフ) - ここまでイッキ見してしまいました。廉先輩の様な厳しくも温かい優しさに触れあえて主人公ちゃんは幸せだよね…。どうか、みんなにとって最高な結末が待っています様に。 (2020年10月14日 19時) (
レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
バカさん(プロフ) - 詩愛さん» 待つだけで涙出てきます (2019年12月23日 21時) (レス) id: dcf79e1d34 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - バカさんさん» ありがとうございます！そんな風に言って頂けてとても嬉しいです…まだまだ泣ける展開がありそうですが、最後までよろしくお願いします^^！ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みるちゃ。さん» いつもありがとうございます！好きだと言っていただけて本当に嬉しいです…これからも素敵なストーリーをお届けしますので、最後までよろしくお願いします^^ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みるちゃ。さん» いつもありがとうございます！好きだと言っていただけて本当に嬉しいです…これからも素敵なストーリーをお届けしますので、最後までよろしくお願いします^^ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2019年11月18日 19時
