144 ページ46
・
「紫耀〜〜！！ちょっときて〜〜！！」
玄関から聞こえてきた、
大好きな、君の声。
紫耀が少し慌てたように私の顔を見た
私なら大丈夫だよ。
そんな気持ちを込めて頷くと、紫耀も頷いて、リビングを出て行った
「おい海人、インターホン」
「ねえいっつも疑問だったんだけどさぁ、この家どこにピンポンあんの？」
「は？そこにあるけど」
「あ、え、これ？！わかりにくっ！！」
玄関から聞こえてくる2人の話し声
私はもう、その輪に入れないんだろうな。そう思うと、
また、どうしようもなく悲しかった。
しばらくするとやっぱり、声を聞いているだけでは満足しなくて、君の顔が見たくなってきてしまう
やめておけばいいのに、私はそっと、玄関をのぞいた
本当にやめておけばよかった。
海人くんは、うみちゃんと2人で来ていたから。
「で、なに。今日のご用件は？」
紫耀がため息混じりに聞いた
「俺の自転車！パンクしたから紫耀の貸して！」
「うん、なんで俺？他にもいたでしょ笑」
「紫耀が1番俺に甘いから。」
「正直かよ」
2人が話している横で、楽しそうにニコニコとそれを見つめるうみちゃん
その3人は、地元の昔からの友達、まさにその言葉がぴったりだった
そんな光景を見ていると、またしても心が痛む
私が出る幕なんて、もうないのかもしれない。
「いいけど…壊すなよ？」
紫耀が自転車の鍵を取り出して、海人くんに渡した
「サンキュー紫耀！やっぱり甘えられるって最高だよね〜」
「あの〜すみません。何歳ですか？」
「じゃ、デートの続きしてくる！！」
紫耀のツッコミを無視して、海人くんは言葉を続けた
「明日返しにくるわ！！！」
「いや明日かよ！」
「うん、そう。ほら行こ、うみ」
うみちゃんの手を優しくとる海人くん
「ごめんね紫耀くん、ありがとう」
家を出る前に、うみちゃんは振り返って、そう言った
「別にいいよ笑」
紫耀がそういうと、うみちゃんは少し微笑んで、海人くんと一緒に出て行ってしまった。
仲良く手を、繋いで。
私、このままだと絶対後悔する。
直感で、そう思った。
今更とか、どうだっていい。
私、ぶつかってみる。
まっすぐに、君に、
あの夏君が、してくれたように。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 478人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
詩愛(プロフ) - さささん» 読んで頂いてありがとうございます！そうなんですかなり苦しいお話なんです笑 その分幸せになれた喜びが大きいはずなので！どうぞ最後までお付き合いくださいね。続きもお楽しみに！ (2019年11月19日 21時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
ささ(プロフ) - こんばんは。切ないです〜、苦しいです〜(>_<)自分が海ちゃんに冷たくされている錯覚をおこし、悲しいです〜。ハッピーエンドとお知らせ頂きつつも、悲しい…。でも更新が楽しみ(*´∀｀)早くキラキラな笑顔を見せて欲しいです！続き楽しみにしてます。 (2019年11月18日 19時) (レス) id: bafeb54348 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - しおりさん» いつもありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいですありがとうございます。ぜひ完結してもたくさん読んでください！でも、まだまだ終わりませんよ〜！続きもお楽しみに！ (2019年11月15日 16時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - milkさん» いつもありがとうございます！我ながらなかなか切なすぎるかなと思ったりもしています笑 ですが最後はうまくいい感じになるので、最後までどうぞお付き合いください！続きもお楽しみに！ (2019年11月15日 16時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - おだちゃんさん» コメントありがとうございます！更新がんばりますね！続きも楽しみに待っていてください〜^^ またコメントお待ちしています！ (2019年11月15日 16時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：詩愛
| 作成日時：2019年9月7日 18時
