31 ページ31
・
次の日の夜、私たちの家にやってきた海人くん
「なんかさぁ、他のやつらも来るってよ」
リビングのソファにまるで自分の家ように飛び込みながら、私と紫耀に教えてくれた
「他のやつらって？」
私の質問に今度は紫耀が答える
「近所の男子。パーティー来てたやつらのこと」
「そうなんだ？…でもなんで？」
「わかんないけどなんかするらしい」
何するんだろ
「でも遅いな、もう夜だけど、」
紫耀が窓から外を見れば、綺麗な月が見えた
「何するか聞いてないの？」
海人くんに聞いてみても、
「俺は知らないよ」
と、肩をすくめるばかり。
しばらく3人で外の月を見ていた
ピーンポーン
数十分経った後、やっとインターホンが鳴って
紫耀が開けた玄関から、たくさんの男の子たちがなだれ込んできた
「やっほー！紫耀！」
「ってえ！お前押すなって！」
一気に賑やかになるリビング
「で、何したいの？今日は」
紫耀がお兄さんらしく聞くと、
「決まってんじゃん！夜だろ？夏だろ？きもだめし！！！」
と、やんちゃな声が返ってきた
え、え、
「やだ、絶対にやだ！」
怖いのは苦手だ。
思わず叫んだ私に、男の子たちがゲラゲラと笑う
いや笑い事じゃないって……
そんな話、聞いてないよ
ふと見つめた海人くんの顔もこわばっている
「ほらみんな、海人くんもやだって！」
「え、海人ビビってんの？？」
そう言われると、たじたじと
「…はっ？怖くねーし」
と、中途半端に笑いながら答える海人くん
絶対ビビってる。
「海人怖くないなら、Aちゃんとペアね」
「え？」
「え、ちょっと私行かないよ？」
ビビっている私たち2人なんか気にもせず、男の子たちはどんどんペアを組んでいく
「俺考えたんだけど、ルートは…」
どんどん参加の方向で準備が進められる
海人くんの顔が本当に固まっていて、怖いのがわかった
「この展開はないわー…」
私の顔をちらりと見ながら、海人くんが小さく呟いた
「で、おっけー？ここ出て、商店街一周して、戻ってきておわり！」
「待って待って、あそこの商店街古いよ？絶対怖いって」
「Aちゃん、きもだめしってそういうもん！！」
無邪気な男の子たち。
「じゃ、海人とAちゃんが最後ね」
「は？」
「え、待ってって、」
不安しかない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 945人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しちみ(プロフ) - 詩愛さん» お返事ありがとうございました(^^)自分自身もコメントの内容を忘れてまして（汗）この時は今後の展開を知らなかったとはいえ呑気なコメントだなぁと（笑）自分自身がいかに楽しみに続きを待っていたか思い知らされました。もちろん、新作も楽しみに待ってます(^^) (2020年2月16日 20時) (
レス) id: 29142387b3 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 詩愛さん» わあ！ほんとですか！！楽しみにしてます^ ^ (2020年2月15日 20時) (レス) id: 61704da698 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 蜜柑さん» こんにちは！ありがとうございます！実はここだけの話ですが、今のターコイズブルーさんのお話のあとは深紅さんのお話を書く予定です！楽しみにしていてくださいね^^ (2020年2月15日 15時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - しちみさん» こんにちは！コメントに気がつかずとっても遅れてしまいました…すみません！！！夏が意外といい季節だなぁと思っていただけたらとてもうれしいです^^ 読んでいただきありがとうございました！！本当に遅れてすみませんでした！ (2020年2月15日 15時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - めっちゃいいお話でキュンキュンします！できれば今度紫耀くんでもお話書いて頂きたいです(^^)/ (2020年2月13日 22時) (レス) id: 61704da698 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：詩愛
| 作成日時：2019年7月11日 9時
