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春、君と初めて出会った季節に、デビューすることが決まった。
いよいよ最終調整
紫耀の方も大学の準備が忙しいみたいで、
連絡も頻繁なやりとりは少なくなっていく。
それでもデビュー日だけは知らせたい、と思い、
事務所から帰宅した深夜、紫耀にまた電話をかける
『………あ、もしもし』
「もしもし、あっぶねーもう寝るとこだった。笑」
『ごめんね、夜遅くに』
「ぜーんぜん平気。久しぶり」
私と話す時の紫耀の声は、甘くて好きだ。
私だけが聴ける声だと思うと、離したくなくなってしまう
『………あのね。デビュー、この春にすることになった』
しばらくの会話の後、やっと告げられた本題
途端に、電話の向こうで紫耀が拍手をする
「ついに決まったかー！おめでとう！」
『うん、ありがとう』
「なんだよ、もっと嬉しそうにしろって。笑」
『……嬉しいよ』
もちろん嬉しいけど、けどね。
脳みそにぐるぐる絡みつく、マネージャーさんの忠告
今この瞬間だって、本当はあってはならないものなわけで。
「でもさ、すごくない？Aよくここまで頑張ったよ」
『………そうだね』
「うん、マジですごいよ。俺1人目のファンになるから。」
1人目の、ファン。
何の気なしに、発された言葉だったかもしれない
私が喜ぶことを願っての、言葉だったかもしれない
だけど私は、それを素直に受け取れなかった。
ねえ紫耀、
君には、私の恋人でいてほしい。
なんてそんな気持ち、未来を見据えてしまえば、
伝えられるわけがなかったけれど。
『………なってね、1人目の、ファン』
「絶対なるって。俺は誰よりも、Aの歌が好きだから」
ねえ私たち、
この先、どうなっちゃうんだろうね。
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さ - 詩愛さんの作品は本当に全部素敵で大好きです。更新楽しみにしています！応援してます(*^^*) (5月28日 22時) (
レス) id: b7360dee29 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - タンさんさん» 一気にここまで来てくださりありがとうございます！！更新頑張りますね！！ (5月7日 16時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
タンさん(プロフ) - 面白くて一気に読み進めちゃいました！更新楽しみにしています！ (2023年5月6日 15時) (レス) @page5 id: 85b052b1c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2023年4月28日 18時
