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紫耀からもらった紫の花の元気がなくなってきた頃、
私は初めて、その永瀬さんに会った。
事務所に用があり、社屋を歩いていた私
急に横の方から、あ！と大きい声が聞こえてくる
「Aさん？えっ、Aさんっすよね？！」
特徴的な高い声、嬉しそうに私の名前を呼んでいて
私はふと、振り返る
「あ、やっぱAさんや！はじめまして、俺、永瀬廉っす！」
そこには、目の奥を輝かせて、私に近寄ってくる彼の姿
私の方も小さく頭を下げる
『………永瀬さん、はじめまして、Aです』
「うわやっば、本物やん！すげえ！！」
あっという間に握られた手、固く交わす握手
紫耀の温度しか知らない私の手のひらが、ぴくりと震えた
「デビュー曲最高っすよ！ガチで。」
『あ、ありがとうございます、』
「歌声もまぁじで俺の好みで。今日会えてむちゃくちゃ嬉しいっす」
『……私もマネージャーさんから永瀬さんのお話聴いてたので、嬉しいです、』
「え！俺のこと知ってくれてたんすか！やっば！！」
彼はやっぱり、まだ高校生。
元気すぎるほどのテンションで、笑顔を振り撒く
私は少し、その明るさを羨ましいと思った。
「あ、連絡先交換しません？」
『……え、いいんですか、そういうの、』
「平気平気！俺事務所の先輩の連絡先とかむっちゃ持っとるし。笑」
『………じゃあ、』
この世界は、わからないことだらけだ。
スマホに表示された新しい友達の欄を、まじまじと眺める
「いやー、今日事務所来といてよかったー！」
向こうもスマホを大事そうに握りしめる
そしてまた、私を見つめて微笑んだ
「俺きっと、Aさんのひとり目のファンっすよ。自称やけど。笑」
そんな言葉に、曖昧に私も微笑む
ひとり目の、ファン。
また、紫耀に会いたくなった。
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さ - 詩愛さんの作品は本当に全部素敵で大好きです。更新楽しみにしています！応援してます(*^^*) (5月28日 22時) (
レス) id: b7360dee29 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - タンさんさん» 一気にここまで来てくださりありがとうございます！！更新頑張りますね！！ (5月7日 16時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
タンさん(プロフ) - 面白くて一気に読み進めちゃいました！更新楽しみにしています！ (2023年5月6日 15時) (レス) @page5 id: 85b052b1c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2023年4月28日 18時
