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2日後、少し体調の良くなった私は、
緊張しながら、学校の最寄駅で電車を降りた。
別にそこまで久しぶりじゃないのに、心臓がうるさい
どきどき弾むそれを胸に抱えたまま、
ローファーでしっかり、道を踏み締めていく
やがて校門が見えてきて、また一段、緊張感が増す
どうしよう、やっぱり無理かも。
そう思って、足が止まりそうになった、その瞬間
「Aさん！おはよ」
声がして、顔を上げた視線の先に、
校門に寄りかかってこっちに手を振る、平野くん。
私と目が合うと、ふわりと柔らかく笑って、近づいてくる
『あ、おはよう、平野くん、』
「待ってたよ。Aさんが来てくれるの」
私の目の前に立った君は、どこか嬉しそう
ゆるみきった表情に、興奮気味な声に、
私までどうしようもなく嬉しくなった
「2日くらい会えてなかったよね、なんかすげー久しぶりな感じするね」
『うん、そうだよね、』
「ね。ありがとう、来てくれて」
『………こちらこそ、ありがとう、』
校門の脇で、立ち止まって話をする私たち
さっきとは違う緊張感
あまりにどきどきして、つい逸らした視線
平野くんは、そんな私の動きをひとつも見逃さなかった
「今日も体調悪い？大丈夫？」
『………ううん、そういうわけじゃないよ』
「ホントに？俺保健室まで送れるけど。」
平野くんが私の顔色を見て、心配そうに眉毛を下げる
ほら、行こ、って少しだけ先に歩き始めた君
私はその背中に飛びつきたくなる衝動を堪えて、
控えめに、だけど勇気を振り絞って、
『……平野くん、』
君のブレザーの裾を、ぎゅっと引っ張った
振り返る君、交わる視線
私は、君と居たい。
保健室も嫌いなわけではないけど、やっぱり君と
君と、教室に居たい。
「ん？どした、Aさん」
『………教室、行く。』
「………え、ホントに？」
『うん、行く。行きたい、教室に行きたい』
まっすぐに、伝えた言葉
君と居たいからだよ、なんてそんな核心をつくようなことは言えなかったけれど、
それでも君は、私のその気持ちを少しだけ、
この時にはもう既に、知っていたのかもしれない。
「………わかった。じゃあ一緒に行こっか。」
『うん、ありがとう』
平野くんが、微笑んで歩き出す
私はそのとなりに並んで、
君の横顔を見上げるのが、本当に大好きだった。
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詩愛(プロフ) - みとろちっくさん» はじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます☺️完結させられるように頑張りますね〜！どうぞ今後も楽しみにしていてください♡ (2023年1月12日 20時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みとろちっく(プロフ) - はじめまして！一気読みしてしまいました！！この作品もうめちゃくちゃお気に入りです😭😭どうか最後まで完結してくれますように！！とすごい思ってしまって、！笑これからも楽しみにしてます！！ (2023年1月10日 21時) (レス) @page34 id: 36f440d8fc (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みくぽさん» とっても嬉しいお言葉ありがとうございます♡そう感じていただけて嬉しいです。今後も何卒よろしくお願いいたします☺️ (2023年1月9日 19時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みくぽ(プロフ) - 詩愛さまの丁寧なお人柄が作品の文章にも表れていてほっこりしました☺️今後の展開も楽しみにしております。 (2023年1月4日 21時) (レス) @page30 id: 48277125df (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです😭今後の展開も楽しみにしていてください♡ (2022年11月17日 21時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2022年11月15日 0時
