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また別の日。その日も朝から、腹痛に悩まされていた。
学校に着いた瞬間に、脇腹に激痛が走る
ああ無理だ、今日も。
どこか心の浅いところで、そんな言葉が浮かんできた
私は悔しさを押し込めようと、必死に、
歯を食いしばって、堪える。
教室に向かう生徒たちの波
その流れを逆行する私のことは、誰も見ていない
君の居るあの明るい部屋と、反対側
真っ白なシーツがきっと、今日も私を待っている。
『…………なんでなの、』
なんで私、こんなに生きづらいの。
小さく呟いた言葉は誰の耳にも届かないし、
ゆっくりと開けた保健室のドアは、とても重かった。
その日のベッドは、とても堅くて寝心地が悪かった。
あまり休めないまま、迎えたお昼休み
とりあえずカーテンをくぐり、そこにあった椅子に座る
心配そうに、母親が持たせてくれていたお弁当の蓋を開けた。
『………いただきます。』
こうやって、保健室でひとりきりのお昼を過ごすのにも、
慣れてきていた。そんな日、だったのに。
「失礼しまーす。あ、居た居た」
またしても君は、やってくる。
『、平野くん？』
「うん俺だよ。Aさん、今日もいるのかなーって思って。」
そう言って、私のとなりに腰を下ろした君の手には、
惣菜パンの、袋がふたつ。
「お昼、今からでしょ？」
『………そうだよ、』
「よかった。俺もまだなんだよね」
廊下から聞こえるのは、昼休み特有の騒がしい音。
パンの袋を破る、君の指先
『………どうしたの、』
「何が？」
『だって保健室でお昼、って、』
「別にどうもしないよ。ただの気まぐれ」
あれよあれよという間に、パクッと一口。
君はパンを頬張って、私を見つめた。
「ねえAさんも早く食べて」
『え、うん、』
「言ったでしょ、俺」
平野くんが、にへっと笑う
それがあまり無邪気で、またときめく
「Aさんが良くても、俺が良くないんだよ。こういうの」
その言葉の意味は、この時の私にはまだ、想像もつかない。
『………こういうの。』
「そ！こーいうの。まあわかんなくていいよ、今はね」
平野くんの、柔らかい視線が私を包み込む
「ねえ、とにかく食べてよ。」
『食べる、食べます、』
「返事は一回でいいって。笑」
初めての、君とのお昼。
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詩愛(プロフ) - みとろちっくさん» はじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます☺️完結させられるように頑張りますね〜！どうぞ今後も楽しみにしていてください♡ (2023年1月12日 20時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みとろちっく(プロフ) - はじめまして！一気読みしてしまいました！！この作品もうめちゃくちゃお気に入りです😭😭どうか最後まで完結してくれますように！！とすごい思ってしまって、！笑これからも楽しみにしてます！！ (2023年1月10日 21時) (レス) @page34 id: 36f440d8fc (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みくぽさん» とっても嬉しいお言葉ありがとうございます♡そう感じていただけて嬉しいです。今後も何卒よろしくお願いいたします☺️ (2023年1月9日 19時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みくぽ(プロフ) - 詩愛さまの丁寧なお人柄が作品の文章にも表れていてほっこりしました☺️今後の展開も楽しみにしております。 (2023年1月4日 21時) (レス) @page30 id: 48277125df (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです😭今後の展開も楽しみにしていてください♡ (2022年11月17日 21時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2022年11月15日 0時
