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・
そこのさくらんぼのタルトは、
今までに食べたどのタルトよりも、おいしかった。
仕事でうまくいかなかった日も、
何事もなく平凡だった日も、
そのタルトを食べれば、どうでもよくなる
どんな日も、大切でありがたいものになるんだ。
さくらんぼのシーズンが、終わってしまう前に。
私は前よりも頻繁に、ティアラに通うようになった。
・
『こんにちは』
「A！いらっしゃいませ！」
週末のお昼前、またお店にやってきた私を、
海人の眩しい笑顔が、迎えてくれる
『あと何個？残ってる？』
「あるよ〜。あと5個くらいかな」
見回すと今日も、賑わっている店内
ほとんどの人がチェリー・ブーケを食べている気がした
『ほんと人気だね…』
思わずそう呟いた私に、海人が笑う
「そだね、毎日飛ぶように売れてる。なんかネットでも有名らしくて」
『おいしいもんね』
「うちのパティシエも相当こだわって作ってるからさぁ、俺的にも誇らしいよ」
海人がひとつ、そのタルトを手に取って、
愛おしそうに見つめる
その眼差しがあまりに優しくて、心が温まった
「お席にミルクティーも持ってくね〜」
『ありがとう』
お会計を済ませ、たまたま空いていたいつもの席に向かう
窓から外を見ると、今日も晴天。
清々しい気持ちだった。
「A〜」
その時、裏から出てくる永瀬さん
他のお客さんたちが、彼を興奮気味に目で追いかける
かっこいいもんね、永瀬さん。
「いらっしゃい」
『お邪魔してます、永瀬さん』
「タルト、持ってきたよー」
あれ？と思って目を向ければ、海人は他を対応中
ああそうか、だから永瀬さんが。
「はい、これミルクティー」
『ありがとうございます。なんか、贅沢だ』
「贅沢？」
『だってパティシエさんが、直接ケーキ運んできてくれたから。』
目の前に出されたタルトは、きらきらしている。
何気なく言葉をかけながら、
ふと永瀬さんを見上げると、
少しばかり、気まずそうな表情の、彼。
『………永瀬さん？どうしたんですか？』
「ん？あ、いや………はぁ、どーしよ。ほんまに」
困ったな、と、笑っているけど、どこか嬉しそう。
そしてそのまま、はにかみながら話し出す彼
「………実は、Aに言わんとマズいこと、あるんやけどさ。」
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詩愛(プロフ) - zzzさん» いつもありがとうございます。いろいろな見方をしてくださっていて本当に嬉しいです…！恋っていいですよね、本当に。最終章も何卒よろしくお願いいたします♡ (2022年6月12日 14時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 詩愛さん、こんにちは。第３章完結、お疲れさまでした。廉くんの一心な思いを受け入れてほしい！と思いつつ、岸君への感情をもち続ける主人公ちゃんの一途さにも心打たれたりして。恋する気持ちって甘酸っぱくてやっぱりいいな。最終章も楽しみにしてます。 (2022年6月5日 16時) (レス) @page50 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
伶奈(プロフ) - 詩愛さん» もちろん読まさせてもらいます！💕最後まで岸さんと主人公ちゃんの恋を見届けます♡ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 7a01d9d841 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 伶奈さん» コメントありがとうございます！いつも楽しみにしていてくださっているみたいで本当に嬉しいです…！最終章、公開いたしましたので是非読みにいらしてください♡ (2022年6月3日 13時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
伶奈(プロフ) - このお話めっちゃ好きで続きが毎回気になるところで切られてて早く見たいってずっと思ってます！！次が最終章なのがちょっと寂しいですが最後まで岸さんと主人公ちゃんの恋を全力で応援したいと思います💕 (2022年5月26日 0時) (レス) @page50 id: 7a01d9d841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2022年4月13日 19時
