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目の前の存在が、信じられない
最後に見た苦しい表情と違って、
嬉しそうに、私を見ている永瀬さん
私はただ、驚くばかりだった。
「Aが驚きすぎてる、完全に固まった」
「さすがに唐突やったかな。」
楽しそうに声をあげて笑いながら、そんな会話をするふたり
何も、状況がつかめない。
聞きたいことは、山ほどあった
『…………本当に、永瀬さん？』
「いや、そうやで？こんなそっくりさんどこにおるん。」
「廉がもうひとりいるとかめんどくさそう、考えたくないわ〜」
「おい海人どういう意味やねんそれ」
まるで、あの寂しい別れなんてなかったかのように。
ふたりはお互いを名前で呼び合い、熱く見つめ合い、
最高の同僚、といった空気感に包まれていた。
懐かしさに、鼻の奥がツンとする。
『………じゃあ永瀬さんは、今海人と働いてるんですか、』
それでもまだ、状況が読めない私の質問
永瀬さんはまた笑いながら、頷いた
「そ。俺がこの店に呼ばれたら海人から連絡きて。俺もそこで働きたい！みたいな。マジビビったわ」
「嬉しかったの間違いだわな」
「いや海人、自分あん時の勢いえぐかったで？怖かった、ガチで」
ひとつ話が進めば、すぐにふたりの世界になる
たしかにクラウンに通っていた頃からふたりは仲良しだったけれど、
その時以上に、親しく見えた
そんな楽しそうなふたりにまた会えて嬉しいけれど、
永瀬さんには少し、どんな顔をして会えばいいかわからなくて。
ふらふらと視線を彷徨わせていると、
彼の方から、声をかけてくれる
「で、どう？うまい？チェリー・ブーケ」
気にしてないよ、大丈夫だよ。
そう言っているかのような、優しさ。
ありがたかった。
『はい、もう、めちゃくちゃ美味しいです』
「Aさっき食べながら泣いてたんだよ廉〜」
「そっか、そんな気に入ってくれたんならよかったわ」
『やっぱり、さすが永瀬さん。昔ご馳走になった試作も良かったですけど、もっと美味しくなってます』
私はやっぱり、永瀬さんのケーキが、好きだ。
だけど、私のそんな言葉に、
なぜか永瀬さんと海人が、顔を見合わせて笑う
そしていたずらっぽく、私に戻ってくるふたり分の視線
「Aに食べてもらえて良かったわ。な、海人」
「ほんと。」
ふたりはとっても、嬉しそうだった。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» いつもありがとうございます。いろいろな見方をしてくださっていて本当に嬉しいです…！恋っていいですよね、本当に。最終章も何卒よろしくお願いいたします♡ (2022年6月12日 14時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 詩愛さん、こんにちは。第３章完結、お疲れさまでした。廉くんの一心な思いを受け入れてほしい！と思いつつ、岸君への感情をもち続ける主人公ちゃんの一途さにも心打たれたりして。恋する気持ちって甘酸っぱくてやっぱりいいな。最終章も楽しみにしてます。 (2022年6月5日 16時) (レス) @page50 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
伶奈(プロフ) - 詩愛さん» もちろん読まさせてもらいます！💕最後まで岸さんと主人公ちゃんの恋を見届けます♡ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 7a01d9d841 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 伶奈さん» コメントありがとうございます！いつも楽しみにしていてくださっているみたいで本当に嬉しいです…！最終章、公開いたしましたので是非読みにいらしてください♡ (2022年6月3日 13時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
伶奈(プロフ) - このお話めっちゃ好きで続きが毎回気になるところで切られてて早く見たいってずっと思ってます！！次が最終章なのがちょっと寂しいですが最後まで岸さんと主人公ちゃんの恋を全力で応援したいと思います💕 (2022年5月26日 0時) (レス) @page50 id: 7a01d9d841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2022年4月13日 19時
