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数日後、永瀬さんからの連絡を受け、
私はまた恐る恐る、クラウンに顔を出した。
「いらっしゃい、待っとったよ。」
『こんにちは、連絡ありがとうございました、』
「こちらこそ。ここ座り？今試作持ってくるわ」
永瀬さんに案内された席は、カウンターから1番離れところ
お店の奥をなるべく見ないようにしていたのに、
「………あ、Aちゃん来てんじゃん」
って。背中から足音と共にあなたの声が聞こえてくる
無視することも、できる。だけどどうしよう。
振り返るかどうか迷い、視線を向けられないでいると、
「岸さん、ちょっとそこどいて。」
永瀬さんの声が、
私に近寄ろうとしていた岸さんを止めた気配がした
「Aさんお待たせ。今日はモンブランね」
『美味しそう、』
「あーこれね！！今日のこれもマジでうまい！！廉の腕ってマジで、」
「岸さんちょっとうるさいんやけど。」
少し、息苦しい空気
岸さんと永瀬さんの間に、ピリリとした緊迫感が漂う
「ケーキの解説やったら俺がするから。まだ裏に洗いもんあるし、そっちやってもらえますかね。」
「、なに廉。マジで」
岸さんがフッと小さく焦ったように笑うけど、
永瀬さんの方はあまりいい顔じゃない
そうやって岸さんがたじろいでいる間に、
永瀬さんは私の向かいの席に腰を下ろした
「Aさん、食べてみて？ええから。」
『はい、』
岸さんが、私たちを見ている気がする
妙な気分になりながらひと口、ケーキを食べた
「………どう？うまい？」
『………、めちゃくちゃおいしいです、』
「おー、よかったわ！ちょっと苦戦してんけど」
『そうなんですか？甘すぎなくておいしい、』
「ほんまに？それはまーじでよかった。」
永瀬さんが、笑っている
柔らかくていいなぁって思って、私まで笑顔になる
しばらくしてふと振り返ってみると、
もうそこに、岸さんの姿はなかった。
見回せば、カウンターの奥
真っ黒なコーヒーを無表情で淹れているあなた。
岸さんと、本当は話したくて、
本当は一緒に、前みたいに笑いたくて、
心が少し、痛かった。
「………なぁ、Aさん？」
岸さんを見ていた私の耳に、永瀬さんの声が届く
振り向けばまた、優しい
「………ありがとね。いつも来てくれて」
その瞳はなぜか少し、寂しそうだった。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» いつもありがとうございます。いろいろな見方をしてくださっていて本当に嬉しいです…！恋っていいですよね、本当に。最終章も何卒よろしくお願いいたします♡ (2022年6月12日 14時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 詩愛さん、こんにちは。第３章完結、お疲れさまでした。廉くんの一心な思いを受け入れてほしい！と思いつつ、岸君への感情をもち続ける主人公ちゃんの一途さにも心打たれたりして。恋する気持ちって甘酸っぱくてやっぱりいいな。最終章も楽しみにしてます。 (2022年6月5日 16時) (レス) @page50 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
伶奈(プロフ) - 詩愛さん» もちろん読まさせてもらいます！💕最後まで岸さんと主人公ちゃんの恋を見届けます♡ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 7a01d9d841 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 伶奈さん» コメントありがとうございます！いつも楽しみにしていてくださっているみたいで本当に嬉しいです…！最終章、公開いたしましたので是非読みにいらしてください♡ (2022年6月3日 13時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
伶奈(プロフ) - このお話めっちゃ好きで続きが毎回気になるところで切られてて早く見たいってずっと思ってます！！次が最終章なのがちょっと寂しいですが最後まで岸さんと主人公ちゃんの恋を全力で応援したいと思います💕 (2022年5月26日 0時) (レス) @page50 id: 7a01d9d841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2022年4月13日 19時
