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また数日後、お店の前を通り過ぎようとすると、
今度は岸さんが、通りに立っているのが見えた
久しぶりに見た、その姿
体の奥がきゅんと疼いて、
私やっぱり、まだあなたが好きみたいだ。
「あ、Aちゃん」
『、こんにちは、』
私を見つけ、少しだけ安心したように微笑むあなた
少しずつ、そのまま近付いてくる
「今帰るとこ？」
『そうです、』
「そっか、えっと。俺今休憩なんだけどさ、駅まで行こうと思ってて、」
目の前まで来て、あなたの視線が泳いだ
「一緒に行ってもいい？駅んとこまで」
このタイミングで、そんなことを言って
私はやっぱり、あなたがわからない。
それでも少し上目遣いで見上げてきたその視線に負け、
思わず小さく、頷いてしまった。
「つか最近ほんと急にお客さん増えてさ」
『よかったですね』
「ありがたいけど、マジで疲れる！！！」
岸さんと、駅までの道
何事もなかったかのように私のとなり、あなたは話し出す
その大人っぽいようで子どもっぽいところ、
本当に魅力的だよ、あなたは。
私、本当に好きだったよ。
『………、毎日お疲れ様です』
「、おー、いいねそういうの。癒された！」
そう言って笑う、あなたはまた笑う
でもいつからかその笑顔も、
私にとっては不安材料になってしまっていた
『………ほんとに？』
「マジで癒されたよ！！」
『嘘、そんなの。』
「ほんとだよ。」
信じられない。こんな自分、嫌なのに。
やがて、駅に着く
私はひとりになりたくて、あなたに早々と頭を下げた
『じゃあ岸さん、お仕事頑張ってください。』
「………おう、ありがとう」
『それじゃあ、』
「帰り気をつけてね、Aちゃん」
あなたは、私を引き止めない
もう少し一緒に居たい、とか、
そんなの、言われたこともないや。
あなたに背を向け、駅の階段をのぼる
すると私の背中に、あなたの小さな声が届いた
「………ごめんね。」
本当に、小さな声だった
だけど間違いなく、あなたの声だった
慌てて振り返った先、
あなたが悲しい表情で、私に手を振っている
胸の奥が、ざわついた。
『………なんの、ごめんねですか、』
私の声も小さくて、
あなたには、聞こえなかったのかもしれない。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» いつもありがとうございます。いろいろな見方をしてくださっていて本当に嬉しいです…！恋っていいですよね、本当に。最終章も何卒よろしくお願いいたします♡ (2022年6月12日 14時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 詩愛さん、こんにちは。第３章完結、お疲れさまでした。廉くんの一心な思いを受け入れてほしい！と思いつつ、岸君への感情をもち続ける主人公ちゃんの一途さにも心打たれたりして。恋する気持ちって甘酸っぱくてやっぱりいいな。最終章も楽しみにしてます。 (2022年6月5日 16時) (レス) @page50 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
伶奈(プロフ) - 詩愛さん» もちろん読まさせてもらいます！💕最後まで岸さんと主人公ちゃんの恋を見届けます♡ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 7a01d9d841 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 伶奈さん» コメントありがとうございます！いつも楽しみにしていてくださっているみたいで本当に嬉しいです…！最終章、公開いたしましたので是非読みにいらしてください♡ (2022年6月3日 13時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
伶奈(プロフ) - このお話めっちゃ好きで続きが毎回気になるところで切られてて早く見たいってずっと思ってます！！次が最終章なのがちょっと寂しいですが最後まで岸さんと主人公ちゃんの恋を全力で応援したいと思います💕 (2022年5月26日 0時) (レス) @page50 id: 7a01d9d841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2022年4月13日 19時
