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私たちの時間が、また息を吹き返す。
「終わった終わった。おつかれさん」
「廉もね、お疲れ様」
どんどん暑くなる夏の気候
私たちはほぼ毎日、講習で顔を合わせ、
講習の後は密かに、教室で会話を弾ませていた
「今日、この後用事は？A」
「ないよ。いつもどおり」
「お、ええやん。なら話してく？」
「………そう、だね。あまり遅くならないくらいで」
廉の言葉に、私も頷いて。
もう一度腰を下ろした、君のとなり。
私は、廉のことを誰にも。親にすら話していない。
だって、怖かったから。
私のまったく予期しなかったルートで、
もし君が、傷ついてしまうことがあったら。
それが、怖かったから。
自分を守るためなんかじゃない。
これは、君を守るため。
私と君が一緒にいることを、
君の周りの人たちに、知られないためだった。
「Aってさ、勉強好きなん？」
「今更だね…好きじゃなかったらこんなとこ来ないよ」
「ま、せやな。それは言えてる」
「廉こそ、好きなんでしょ。勉強」
君と、夏の午後
クーラーの音を聴きながら、私はそう質問した
一瞬、廉の口角がちろりと上がる
「ん、まあ好きやで。最初は確かに、勉強したくて来たし。」
「やっぱり、勉強好きなんだね」
私と、同じ。
嬉しくて、私の方も少しだけ微笑む
すると廉の顔がふと、真剣なものに変わった
「………けど今は、好きなもんがもう一個増えた。」
なんて急に、そんな顔して言われたら
勘違いでも思わず、胸が高鳴ってしまう。
「………廉の、好きなもの、」
「そう。Aと話すこと。俺これガチで好きやで」
聞き返せば、あっという間に溢れる秘密
困ったな、勘違いだと思ってのに。
だけどもう、私だって。
「………私も、廉と話すの好き。」
ほろりと私からも溢れた気持ち
廉が少しだけ瞳を見開くから、急に恥ずかしくなった
「………だと、思う。」
「うーわ、なんやねんそれ！だと思うって！」
顔をしかめて、だけど愉快そうに私を見る瞳
だって、言えないよ。
君を好きだとか、君と一緒にいたいなんて、
絶対に、私は言えない。
「………ごめん、なんか」
「別にぃ。あーあ、今両想いなんかなとか、期待してもうたやん。」
何も気にせず、さらりとそんなことを言ってのける君は、
いつだって、心臓に悪かった。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» zzzさんいつもありがとうございます。今回もお付き合いいただきありがとうございました！ぜひ何回でも読んでみてください！また次回もどうぞよろしくお願いいたします。 (2022年1月25日 10時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 詩愛さん、こんばんは。「Rewind」0章 ついに完結で、またはじめから読みたくなってます。次回はどんな作品と出会えるのか、楽しみにしてますね。 (2022年1月24日 19時) (レス) @page32 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - zzzさん» ZZZさん。いつもありがとうございます！また読み直してみるといろいろと見えてくるものがあったりするかもしれません。ぜひ、お話は逃げないので忙しくない時に読みにいらしてくださいね！今年は大変お世話になりました。良いお年をお迎えください！ (2021年12月31日 23時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - ZZZです。過去編をみて切なくなってる私です。そっか、こんな寂しさを抱えていたなんて…。も少し先まで読んでから読み直すか！今すぐみるか‼️年末年始の料理はじめるか？真剣に悩んでます。 (2021年12月29日 12時) (レス) @page11 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - さやさん» はじめまして！コメントありがとうございます。楽しみにしてくださっていたなんてとても嬉しいです！ゆっくりですがきちんと進めていきますので、どうぞよろしければ最後までお付き合いくださいね。ありがとうございます^^ (2021年12月22日 19時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年12月18日 16時
