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そんな中、夏が近付いたある日
ひとりで高校の廊下を歩いていると、
前から歩いてきた上級生に、体がぶつかってしまった
「痛っ、おい、どこ見て歩いてんだよ」
「ごめんなさい、」
あまり関わりたくない雰囲気の先輩たち、数人
慌てて頭を下げるけど、彼らはその場から動かない
「1年？」
「1年じゃね？見たことねえもん」
「ちゃんと顔見て謝れよ」
怖くて、足がすくんで、
もっと余計に、顔を上げられなくなる
「聞いてんのかよ？」
「……はい、すみませんでした、」
「だーかーら。ちゃんと顔見て謝れっつってんの」
怖い、怖い。どうしよう。
だんだんと近付いてくるその人たち
なぜか、楽しそうに笑っている
誰か、助けて。
思わずぎゅっと目を閉じた瞬間、
「何してんすか？」
大好きな君の声が聞こえて、
その腕が後ろから、私の肩を抱き寄せた
「は、なに？お前」
「逆に聞きたいんすけど。今何してたんすか？」
廉にしっかり引き寄せられた体
思わずちらりと見上げた廉の顔は、
見たことないほど、激しい怒りに満ちていた
「いや、こいつがぶつかってきたのが悪くね？」
「年下の女の子怖がらせて何が楽しいんすか。」
廉のあまりの激しさに相手側も少し後退り、
廊下にいた生徒たちが、ちらほらとこちらを気にし出す
「そういうんほんまにやめてもらえます？」
「こいつになんかしたら、俺ガチで黙ってないっすよ。」
廉が、本当に怒っている。
周りの視線が刺さり、先輩たちはやがて、気まずそうに立ち去っていった
・
「A大丈夫か？なんもされてない？」
「うん、大丈夫、」
先輩たちが見えなくなった瞬間、廉がとても心配そうに私の顔を覗き込む
この時の廉は少し、悔しそうにも見えた
「ほんまにごめんな、すぐに来られんくて、」
「ううん、来てくれて嬉しかった、ありがとう。」
「、あ〜もう、マジで腹立つわ。」
廉が頭をガシガシとかいて、私をまたぎゅっと抱きしめる
背中をさするその手のひらが、優しくて。
「明日から俺の側離れんの禁止な。」
「、うん、わかった、」
耳元で言われた言葉に滲む、強い意志
それから君の今のこの温かさを、
ずっと。ずっと覚えていたい。
「……絶対やから、もう二度と離れんな」
そんな廉の熱い言葉の裏で、
「………A」
また誰かが、私を呼んでいた。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» こんばんは！お久しぶりです！また読んでいただけて嬉しいですありがとうございます^^ 少しずつですがお話をまだまだ書いていますので、楽しんでいただけたら幸いです。こちらこそいつもありがとうございます！ (2021年10月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 詩愛さん、こんばんは。大変ご無沙汰しておりましたが、詩愛さんの作品の香りを嗅ぎ付けてやって来てしまいました( ￣▽￣)まずは第一章お疲れさまでした。これから先の展開もドキドキさせていただきますね。いつもありがとう。 (2021年10月29日 19時) (レス) @page50 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ひだかくんさん» いつもありがとうございます！いろいろ気になることがたくさんありますよね……ぜひ今後の展開にも期待してくださいね。ありがとうございます、無理せず更新いたします！ (2021年8月4日 23時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
ひだかくん(プロフ) - 高評価が一回しか押せないのがすごく悔しいです(ToT)廉君と主人公ちゃんがこれからどうなっていくのかなとか、きちんと思い出せるのかなとかめっちゃ気になります笑 作者さんも無理のないようにしてくださいね！ (2021年8月3日 23時) (レス) id: 10f3d7dc91 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ミツキさん» ありがとうございます！まだまだ先は長いので、今後もどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年7月26日 15時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年7月24日 16時
