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「Aー、まだ寝てんの？？」
優しいオレンジ色の夕焼けが見える、教室の窓際
愛しい彼が、私の名前を呼んだ
「………もう起きた」
「ホンマにもう、毎日寝過ぎな。」
うつ伏せていた体を起こし、視線を君の方へと戻せば、
ぱちりと視線が、交わり合う
………彼の名前は、
「はよ帰ろ。もう俺腹減ってもうた」
「うん帰ろう。コンビニ寄る？」
「それでもええんやけど、もっとガッツリ食いたい」
「じゃあ家まで我慢ね！」
「それはキツいってマジでぇ」
まるで私の意思じゃないみたい
考えるより先に、口から勝手に言葉が出て、
どんどん彼との会話が、進んでいく
なに、これ。
ふたりで、教室を出る
廊下を歩いていると不意に、手と手が触れ合い、
そのままそっと、繋がった
「つうかさー、今週末暇？」
「ん？うん、何も予定ないよ」
「じゃあまた、俺とどっか行かん？」
「いいよ、どこ行こっか。」
見上げれば、うーん、と悩んでいる君の横顔
なんだか見覚えのある、
懐かしい、その表情
………私、この人の名前、知ってる。
「んー、どこがいいかなー」
ぽつりと呟かれた彼の言葉
すると突然、景色がぐるりと入れ替わり、
私と彼は、
あの真っ白な、病室の中に居た。
「………なぁ、外の世界、どうっすか。楽しい？」
「………え？」
突然投げかけられた質問
状況がわからなくて、戸惑う間に、
彼が切なく、儚げに微笑む
「………また、会えるんすかね。俺ら」
なぜかだんだんと、ぼんやりとしてくる彼の輪郭
意味もわからず、涙が頬を伝う
彼が、行ってしまう。
「………ねえ、待って、」
行かないで。
「………待って、！！！」
慌てて発した自分の叫び声で、はっと目が覚める
私は、真っ暗な夜の中、
自分の部屋のベッドで、横になっていた
「………え、夢、？」
荒い呼吸に汗ばんだ額
気持ち悪くて、思わず体を起こす
息を整えながら、そっと、夢の内容を辿った
どこかで見たことのあるような、ひとつめの場所
夢の中のふたつめの場所は、もう思い出せない
大切で、二度と離したくない、
そう思った、大切な人、
「………あれは、誰、？」
放課後の教室、
結びつきそうで、だけど考えれば考えるほど、
かすんでいく記憶
なぜかまた、涙が溢れた。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» こんばんは！お久しぶりです！また読んでいただけて嬉しいですありがとうございます^^ 少しずつですがお話をまだまだ書いていますので、楽しんでいただけたら幸いです。こちらこそいつもありがとうございます！ (2021年10月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 詩愛さん、こんばんは。大変ご無沙汰しておりましたが、詩愛さんの作品の香りを嗅ぎ付けてやって来てしまいました( ￣▽￣)まずは第一章お疲れさまでした。これから先の展開もドキドキさせていただきますね。いつもありがとう。 (2021年10月29日 19時) (レス) @page50 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ひだかくんさん» いつもありがとうございます！いろいろ気になることがたくさんありますよね……ぜひ今後の展開にも期待してくださいね。ありがとうございます、無理せず更新いたします！ (2021年8月4日 23時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
ひだかくん(プロフ) - 高評価が一回しか押せないのがすごく悔しいです(ToT)廉君と主人公ちゃんがこれからどうなっていくのかなとか、きちんと思い出せるのかなとかめっちゃ気になります笑 作者さんも無理のないようにしてくださいね！ (2021年8月3日 23時) (レス) id: 10f3d7dc91 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ミツキさん» ありがとうございます！まだまだ先は長いので、今後もどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年7月26日 15時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年7月24日 16時
