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部屋に戻るように指示され、ひとりで戻ってきた私
その日はそのあと、時間が過ぎるのがとても遅くて、
日が暮れても、夜になっても
廉さんのことが、心配で心配でたまらなかった。
・
次の日の朝
両親は午後から来る予定だったから
私はひとり、朝から部屋の中をウロウロしていた
廉さん、大丈夫なのかな。
心配、会いたい。
そこでじっとしていることができなくて、
朝ごはんを食べ終わったあと、私はすぐに、病室を出た
廉さんはきっと、部屋に居るはず。
一目見たい、大丈夫だったのかどうか、ただそれだけ確認したい。
握りしめた手のひらに、じとりと汗が滲む
一段一段、廉さんの病室に向かう階段を踏みしめる
近付けば近付くほど、不安が大きくなっていく
もし、廉さんの病状が何か悪化してしまっていたら？
怖い、怖い。
どうか、無事でいて。
廉さんの部屋がある廊下
はやる気持ちが、私の足をどんどん早く動かしてくる
廉さん、廉さん。
彼の部屋のドアが、閉まっているのが見える
早く中に入りたくて、思わず駆け寄ると、
「……あ、」
ちょうどその部屋から、私の担当医が出てきた。
パタリと止まる、私の両足
医者の方も私に気付き、ふと足を止める
「あの、廉さんは、大丈夫なんですか、」
どうしてこの人がここにいるのか、とか、
廉さんとどういう関わりがあるのか、とか、
気になることはあったけれど、今はどうだっていい。
すると医者は、私の質問に小さくため息をつきながら、
そっと、私に近寄ってきた
「永瀬さんは、大丈夫ですよ。」
「そっか、良かった、」
「ただ……Aさん」
安心した私に、医者は重苦しくその口を開く
すっと、手のひらが冷たくなる
「他の患者さんとは、あまり密接に関わらないようにしてもらえませんか？」
まっすぐに私を見つめ、そう告げてきた医者
言われたことの意味がわからなくて、
すぐに返事が、できなかった。
「……それは、どうしてですか、」
「Aさんの治療の妨げに、なることがあるからです。」
治療の、妨げ？
それでも意味がわからなくて、頷けずそこに立ち尽くす私
そんな私を見て、医者はフッと息を吐いた
「さあ、部屋に戻りましょう。」
廉さんに、会えない。
頭がやっとそのことを理解したのは、
医者に促され、廊下を歩き始めた時だった。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» こんばんは！お久しぶりです！また読んでいただけて嬉しいですありがとうございます^^ 少しずつですがお話をまだまだ書いていますので、楽しんでいただけたら幸いです。こちらこそいつもありがとうございます！ (2021年10月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 詩愛さん、こんばんは。大変ご無沙汰しておりましたが、詩愛さんの作品の香りを嗅ぎ付けてやって来てしまいました( ￣▽￣)まずは第一章お疲れさまでした。これから先の展開もドキドキさせていただきますね。いつもありがとう。 (2021年10月29日 19時) (レス) @page50 id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ひだかくんさん» いつもありがとうございます！いろいろ気になることがたくさんありますよね……ぜひ今後の展開にも期待してくださいね。ありがとうございます、無理せず更新いたします！ (2021年8月4日 23時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
ひだかくん(プロフ) - 高評価が一回しか押せないのがすごく悔しいです(ToT)廉君と主人公ちゃんがこれからどうなっていくのかなとか、きちんと思い出せるのかなとかめっちゃ気になります笑 作者さんも無理のないようにしてくださいね！ (2021年8月3日 23時) (レス) id: 10f3d7dc91 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ミツキさん» ありがとうございます！まだまだ先は長いので、今後もどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年7月26日 15時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年7月24日 16時
